●島根県唐鐘累層

 島根県浜田市に分布する中新統唐鐘(とうがね)累層は,古くから貝化石を多産することで有名です.当館の第2展示室にも,唐鐘累層産の化石が展示されています(博物館に来て探してくださいね).
 唐鐘累層は,陸成層から閉鎖的な内湾環境,扇状地−ファンデルタシステムを経て,外洋性陸棚の環境へと変遷していった様子が地層から推定することができます.



姉ヶ浜砂岩部層中部に見られる外浜堆積物.
初生的な堆積構造のほとんどが生物擾乱作用で壊されており,閉鎖的な内湾での堆積が示唆される.



姉ヶ浜砂岩部層中部に見られる非常に分級の良い砂岩からなる前浜堆積物.
平行葉理〜楔状低角度斜層理を示す.



姉ヶ浜砂岩部層上部の潮汐起源と考えられる斜層理.
このあたりはほとんど泥質な砂岩からなり,ラグーン域で堆積したと考えられる.



金周布(かなそう)礫岩砂岩部層のファンデルタ面堆積物およびファンデルタフロント堆積物.
層相の側方変化が非常に激しい.



畳ヶ浦砂岩部層に見られるノジュール群.



畳ヶ浦砂岩部層.白く見えるのは貝化石の濃集しているところ.



気をつけ!ではないけど,貝化石が同じ方向に並んでいます.
畳ヶ浦砂岩部層.貝化石はカドノサワキリガイダマシ.

関連した論文・報告は業績リストの(A1),(A13),(B5)などです.

←前へ次へ→


このページのトップへ
研究フィールドのトップへ
中条のRipple Marks へ
御質問・御意見はnakajo@omnh.jp まで