日記風覚え書き

2023年7月8月、9月
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●2023年9月30日 2023年9月のまとめ ネコが来たのに金沢へ

8月31日に、ドライエリアに落下した子猫が保護された。とりあえず、引き取り手を探すまで預かれ、とのお達しで、家に連れて帰った。とりあえずは、緊急避難。最初は、ずーっと隠れてて、夜電気が消えてから出てきて餌を食べてた。少しずつ馴染んできて、姿を見る機会も増えてくると可愛い。でも、かなり馴染んできたところで、鳥学会大会のために金沢へ。やむなく子猫は団長に預ける。こうなると判ってたら、学会に申し込まなかったのに!学会中も子猫の様子が送られてくる。うちにいるより馴染んでる様子で、抱かれたりしていて、なんか悔しい。学会から帰ってきて、子猫も帰ってきたが、やっぱり隠れてる。それでも急速に懐いてきて、どんどん可愛くなる。もうずっと飼う!ということで、大家さんに相談してOKもらって、晴れて子猫と暮らすことに。
そういえば、金沢に行く直前、ガラケーをスマホに変えた。行く先々で撮影する人の気持ちが少しわかり、ギガが足りなくなると悲しいという気持ちはけっこう判るようになった。
そんな波乱の展開の2023年9月を振り返ってみよう。

ルーティンのため池調査、大和川調査は無事終了。奈良県1コースと京都府2コース(1日で調査)のハッカチョウセンサスも実施。奈良県であと2コースを追加してみたが、片方はコースを変えることになりそう。
地元公園では、月末にカワウの集団塒調査をしただけ。木の実チェックはじめなきゃなのに!
大和川水系の調査は、垂仁天皇陵のカワウ・サギ類の繁殖地をチェックしただけ。

ホネホネ団の活動は、2日実施。
大阪鳥類研究グループは、恒例の和歌山県での鳥類標識調査見学。夜、風が強すぎて凍え死ぬかと思った。

普及行事は、ジュニア自然史クラブ。大人向けのホネ標本実習。鳥類フィールドセミナーと植物園案内動物編は、羽根拾い。

日本鳥学会大会で、金沢大学にいってポスター発表。発表なかったら、行かずにネコと遊んでたかも。
論文は書いていない。
査読はなし。

とまあいろいろあった中、今月読んだ本は、自然史系3冊と、SF3冊。
完全休養日は1日。今年に入って7日。
ガン検診を受けたが、結果は問題なかった。
拾われてきたネコも、健康診断とノミ取りのため動物病院へ。翌日、検便もしてもらった。ノミ以外は問題なし。
●2023年9月29日 ニタリクジラの頭骨を片付ける

大勢に手伝ってもらって、プレハブの奥にしまうことができた。これで懸案が一つ片付いた。


●2023年9月27日 カブトムシを食べる鳥、堅さの擬態

『カブトムシの謎をとく』という本を読んだ。著者は、昆虫の研究者だが、卒論ではツバメを研究、そして今でも鳥の方が好きらしい。たしかに鳥に詳しい。


●2023年9月26日 ネコは飼う

ネコを飼うことになった。すでに1ヶ月ほど飼ってるけど、今までは緊急避難の保護。昨日、大家さんの了解も頂けたので、表だって飼うことになった。
予防注射の手配を考えなくては。
避妊手術はいつ頃かなぁ。


●2023年9月24日 ライファー

今日は、和歌山県某所での鳥類標識調査を見学にいった。


●2023年9月23日 鳥の羽根の部位を見分ける

図鑑を参照し、改めて自分がどうやって見分けているかを考える。みんなに試してもらう。そして思ったのは。

結局、尾羽と風切羽を100%見分ける一般的説明は無理ではないかと。自分は、わかってるから区別できてる気がする。


●2023年9月22日 不肖の師匠?

金沢で開かれた鳥学会大会では、弟子を名乗る人物にあちこちで呼び止められ、いろんな人に紹介された。弟子をとった覚えはない。というのはさておき、仮にも師匠なら、弟子に紹介して回ってもらうっておかしかろう。ってゆうか、そんな師匠は格好悪い。
そもそも、懇親会は夕食を食べる場所で、知り合いと目があっても会釈するだけ。そんな師匠の下で、ずーっと喋りっ放しで、人と人をつなげまくってる弟子が育つとも思えない。仮に師匠だったとしても、育てたのではなく、勝手に育った。そもそも奴は、中学生の頃からずーっと喋ってるのは同じ。コミュニケーション力の異様な高さは、彼の天性の素質で、それを自ら伸ばしてきたと考えるのが普通。
とにかく、そんな弟子を育てた覚えはない! 製造者責任も、出藍の誉れもない。

ただ、聞くところによると、彼は若手からは慕われ、尊敬(?)されてるらしい。そらそうだろう。勝手の判らない学会大会にきて、気軽に話しかけて、関係する人に紹介してくれたりする人はとても有り難い。コミュニケーション力の高さ、顔の広さを、とても有効に使ってると思う。
彼は、自己評価がなぜか低いのだけど、その理由の一つは一人で重厚な研究をしてきてないことにあるように思う。でも、研究者のスタイルはそれだけではない。人と人をつないで、研究プロジェクトを推進するような役回りはとても重要。まさにピッタリ。若いうちは、推進者役は難しいかもしれないけど、それは時間が解決する。そっち方面で、いい成果をあげそうな気がする。というか期待したい。本人の思う方向性とは違うかもだけど。

そして、偉くなったら、若い頃の失敗談を、懇親会で披露するのである。
●2023年9月21日 バンは激減したのか?

鳥学会大会で、バンが減ったという発表が2題あった。片方は大阪府南部でかなり減った程度だけど、もう一方は滋賀県から東海地方で激減したと主張してる。
で、減ってるよね?と訊ねられたのだけど、減ってると思う…。という曖昧な答えになってしまった。いや減ってるとは思うけど、データも持ってるけど、データ整理してないからすぐには判らない。なんてこった。
●2023年9月20日 預けたネコが帰ってきた

どんなネコになってるかドキドキ。
●2023年9月19日 金沢市でのいけず石調査

石川県から、まだいけず石の報告がないというので、この学会大会中。探してみた。
●2023年9月18日 金沢のカラス

ハシボソガラスが目立つ。
●2023年9月17日 日本鳥学会大会2023年度金沢大会

口頭発表65題、ポスター発表一般136題、高校生発表12題、自由集会11、受賞講演1、公開シンポジウム。
その内、口頭発表19題、受賞講演を聞き、自由集会2つに参加した。明日の公開シンポジウムにも行くつもり。ポスター発表は、真面目に読んだのは17題、内12題は発表者とやりとりできた。残念だったのは、高校生発表をちゃんと聞けなかったこと。
●2023年9月16日 イワツバメの学会発表

いつもはほぼ貼り逃げなのだが、今回はかなり真面目に説明した。なんだかんだで10人に向かって5回の説明。まあ、ポスター会場が狭すぎて、他の発表を見に行きにくいから、ポスターの側にけっこういたからだけど。

【追記】
17日も貼ってたけど、説明する気はなかった。が、ポスターを回収に行ったら、前に2人いたので少しやり取り。説明はなく質疑だけに近い。
が、あとで判明したのは、2人とも別の理由で、会いに来てくれただけで、発表にはあまり興味がなかったらしい。どちらとも時間差で、名刺をもらい、連絡先を交換。


●2023年9月15日 金沢大学になんとか辿り着く

歩いてるのを見られてたらしい。
●2023年9月14日 ホネホネサミット2023 3rdサーキュラー

3rdサーキュラーは、搬入出案内。そして出展者向け企画も案内する。
昨日で固まったと思ったら、今朝追加が入って、あわてて1ページ増やした。
それを昼飯前に送付。41件に送るだけなのに、なんども添付忘れという失敗をした。

ともかく、これで一段落。
出展者の全員に何かをアナウンスするのは、本番をのぞけばこれが最後。この機会に3rdサーキュラーの送り状的に、メール本文にいろいろ書く。メールがとても長くなった…。
それでも何か忘れてる気がする。大丈夫かなぁ。大きなミスがなければいいけど。


●2023年9月13日 30年前のキジバトと、今のキジバト

キジバトについての質問に答えた。でも、その根拠は、30年ほど前に調べていた時の経験。今も同じとは限らないよなぁ。まあ、たいてい同じだろうけど。
●2023年9月12日 鳥学会用ポスター完成

対面の学会大会に参加するのは、随分久しぶり。ってゆうか、2019年以来なので、4年ぶり。

【追記】
そういえば、今回は営巣が確認された場所だけの話をしてるけど、巣の利用は確認されなかったけど、巣はあった場所がさらにたくさんある。そのことを、チラッとでも書いておくのを忘れてた。ということで、翌日追記。


●2023年9月11日 スマホデビュー

今日、ついにスマホデビュー。
●2023年9月9日 ミニブタという名の大きなブタ

ミニブタ体重約41kg。痩せてなかったら50kg位だろうか。普通のブタよりは小さいんだろうけど、けっこう大きい。乳頭6対。10匹以上一度に育てられる。肋骨14対。スペアリブがいっぱい。鼻先の軟骨の中にホネがある。名前は知らない。目先に、穴2つと突起1つといった風情の構造があるような。
家畜の標本はなかなか手に入らない。家畜として飼育されているブタやウシは、ホネも皮もすべて利用されるから。死体を丸ごと入手するどころか、ホネすらなかなか手に入らない。数少ない入手ルートは、動物園や学校などで飼育していた個体や、個人のペット。
●2023年9月8日 標本調査3連発

8月はいろいろ予定があって、日程が空いてなかったのもあって、標本調査に来たいという連絡があったら、軒並み9月に回していた。その結果、一昨日から今日まで標本調査3連発。一昨日はフクロウの日。フクロウの仮剥製22体を引っ張り出してくるのが大変だった。昨日は、イノシシの日。みずからのコレクションを寄贈してくださった方が、自分が寄贈したイノシシの頭骨を調べに来られた。燻蒸して収蔵庫に入れたけど、登録も整理もできてなくて、とても恥ずかしい。とりあえずお目当の標本は見つかってよかった。積み上がってる箱の中から、自分で見つけてくださった。で、今日は哺乳類いろいろのホネの計測。準備はいらない、というか準備のしようがないけど、当日の対応は一番手間かも。

今日の標本調査に来られる方は、いろんな哺乳類の形態を調べてるらしい。中でも鰭脚類というオーダーだった。アシカはいっぱいあるし、アザラシも数点あるはず。他にも奇蹄類とか、という話だった。すでにデータのある種のリストを見せてもらうと、所蔵標本に漏れてる種がけっこうありそう。とりあえず、来てもらって、オーダー聞いてその場で出すとか、置いてある場所を案内すればよさそう。ホネは壊れにくいので、割と気楽に自分で出してきてみてもらえる(鳥の仮剥製は壊れやすいので、よほど慣れた人でないと、任せにくい)。

で、今日、来館されて分かったことは、基本調べたいのは鰭脚類だけ。とくにアシカ。それもメス個体のデータが欲しいらしい。これはけっこう面倒。とくに動物園物には、採集地などのラベルをつける必要がないので、標本自体には、標本番号しかついていないのが大半。個体名が分かってるのは、個体名も書いてあるから、それで性別がある程度わかるといえばわかるけど。個体数の多いアシカの場合、いちいち個体名が付いてないことが多い(名前は付いていても聞いてなかったり)。ということは、登録番号をリストアップして、性別を確認しなくては。さらにできれば死亡時の年齢、体重、頭胴長が知りたいと。年齢は動物園に問い合わせればわかるだろうけど、確認できてないのも多い(すでに存在しない動物園には問い合わせようもない)。死亡日は分かってるんだけどなぁ。体重は、死亡時の状態次第なので、あまり意味がないけど、動物園で測定して知らせてくれていた場合だけ分かる(こっちに来た時には内臓が抜かれているので分からない)。頭胴長は、こちらで皮むきした個体なら分かる(ホネで寄贈されたのは分からない)。
ということで、調べたいアシカの登録番号をリストアップしてもらい、こちらで必要な情報を確認。登録番号から登録台帳で性別確認。そこで受け入れ番号を確認して、受入票から年齢と体重の情報がないかをチェック。そして登録番号から、標本処理ノートで頭胴長をチェック。20体ほどのチェックで午前中が終わった。
午後からは、ようやくアシカのホネの計測。アメリカバクも計測して研究に使いたいと言われたので確認すると、未登録だった。慌てて、こんなこともあろうかと(?)、飛んでいた登録番号に登録する。同じように未登録標本だったのを、近年になって登録したクロサイの隣の番号になった。こうした機会がないと、こうした標本は未登録のままなので、ちょうどよかった。
結局、アシカ君は、アシカの他に、アザラシ、カバ、サイ、シマウマのデータを取っていた。メスのデータが欲しいなら、まず性別チェックしてから測定すればいいのに、なぜか手順が逆。不思議。オスのデータもいるのかな?

今日の反省。未登録標本がまだ見つかるという点はさておき。
標本に関する情報が、登録台帳、受入票、標本処理ノートに分かれてるから面倒なんだな。これをすべて紐付けて、簡単に引っ張り出せるようにデジタルで管理したいもんだ。
それでも近所の動物園から来た死体のリストは別途作成してあったので、少しは時間短縮ができた。
●2023年9月6日 フクロウの日

今日9月6日は、クロウということで、カラスの日なんだとか。でも、ここ博物館では、今日はフクロウの日。
近所の大学でフクロウを研究されている御一行様4名が、フクロウの仮剥製の撮影と計測に来られている。センサーカメラに写った個体で、性別や個体を区別したい。ということで、仮剥製でどこまでできるかを調べに来た。

ってことで、昨晩は2時間ほどかかって、収蔵庫からフクロウの仮剥製を引っ張り出した。川村コレクションの6点はすぐに出せた。1990年代半ば以降に作成した仮剥製でも、初期のものは、フクロウだけを衣装箱に集めてあったので、簡単に出てきた。問題は比較的近年作成した標本。大雑把にグループごとに分けて、テンバコに詰めて、燻蒸した後、そのまま収蔵庫に積み上げてあった。それをチェックして回って、フクロウを引っ張り出すというお仕事。フクロウは比較的大きいので、小さい鳥しか入ってなさそうなテンバコは除外できるけど、あとは一通りチェック。大部分は、カモ類、カモメ類、そしてミズナギドリ類(大部分ハシボソミズナギドリ)。意外と見つかったような、思ったより少なかったような。
ともかく、用意できたのは、川村コレクション6点と、近年に作成したもの16点。全部で22点しかないのかぁ。やっぱり少ない。
他に、燻蒸前のが2点ほどある。土井コレクションにも数点あったはず。そして、たぶんそのほかにもフクロウの剥製はありそうだけど、その他のは採集データや性別がわからないかも。もっと必要と言われたら出してこよう。
引っ張り出したのを机に並べて準備完了。

今日の朝、まずは仮剥製を扱う際の注意事項を説明。初心者っぽいので、壊されたり、汚されたりしないように。
顔の違いを、目を基準に評価しようとしてるようなので、止める。目は綿の入れ具合で、かなり開き具合が変わる。作り方変わるものは、基準にはならない。くちばしは生きた時のままなので、くちばしを基準に。顔の輪郭もまあまあ作り方では変わらない。くちばし周りや、輪郭の雰囲気・模様は使えるかも。

ということで、フクロウの標本調査御一行は、午前10時に来られて、午後4時前に作業完了。顔の撮影して、嘴周りを中心に測定した感じ。役に立ったのだろうか。思わぬ部分で、とくに大きさではなく(メスが大きいのは判ってるから)プロポーションで雌雄差が出たら面白そう。
ちなみに妙に大きなオスが1個体混じっていたらしい。性判定間違ってませんように。
●2023年9月5日 奈良県のハッカチョウセンサスルートに奈良市も加えてみた

今までは、奈良県随一のハッカチョウ先進地である大和郡山市を中心に、奈良県でのハッカチョウ の生息状況と分布拡大を把握すべくセンサス調査を繰り返して来た。しかし、2023年になって、あいついで奈良市からの情報が届きだした。これは奈良市に分布拡大したに違いない。この状況を押さえねば! ということで、奈良市にもセンサスコースを設定することにした。
その前に、奈良市でのハッカチョウ情報を振り返っておこう。現時点で奈良市でのハッカチョウ情報は以下の通り。

・奈良市東登美ヶ丘:2022.3.17
・奈良市北魚屋西町:2023.6.5、2023.6.16、2023.6.27
・奈良市登大路町:2023.6.10
・奈良市内侍原町:2023.6.1
・奈良市中町:2023.5.20

2022年3月に東登美ヶ丘で記録された時は、まだ繁殖期ではないこともあり、フラフラしてる個体がいっただけかな?と思っていた。
しかし、2023年6月になって、立て続けに奈良市で記録された。北魚屋西町と登大路町と侍原町は、近鉄奈良駅と裁判所と奈良女子大学を囲ったエリア内。そして営巣も確認されている。
中町は、少し離れていて、奈良市西端に近い富雄川沿い。これも繁殖期なので気になる。

ってことで、今日は、
・近鉄奈良駅〜裁判所前〜奈良女子大学の周囲〜近鉄奈良駅と、近鉄奈良駅の北東部を反時計回りにグルッと回るコース。
・近鉄富雄駅〜富雄川沿い〜上新田橋〜近鉄学園前駅という、富雄川沿いを歩いて、ダラダラと駅に戻るコース。
この2コースを歩いてみた。猛暑日だったせいもあってか、大和郡山のセンサスを終えてからということもあってか。妙に疲れた。近鉄奈良駅周辺はいいけど、富雄川沿いもいいけど、駅まで戻るのがだるい。
来月もこのコースで調査するかなぁ、と、帰ってきてから地図をよく見ると、富雄川沿いをそのままもっと歩いてから、近鉄九条駅をゴールにした方が距離が近い。そして、九条駅周辺でもハッカチョウ情報があるので、都合がいいことに気づいた。来月はこっちを歩いてみよう。
●2023年9月4日 2023年8月の博物館実習の後始末

昨年から博物館実習の最終日に遠方での観察会のサポートをしてもらってる。そのせいで、担当者も実習生も面倒な作業が増えた。最終日の実習ノートを書くために、4日目に実習生は実習ノートを持ち帰る(4日目の担当者のチェックは後日)。で、最終日の実習に参加して、実習ノートを書いて、博物館に送付。
昨年は、送付期限を設けずに揃うのに時間がかかった。今年はそれを反省して、8月末日必着とした。実習最終日が27日なので、すぐに処理しなくてはならない。実習生の負担は大きめかもしれないけど、忘れずすぐやった方が、お互い少しは楽だろう。そして、全員の実習ノートが、8月31日に揃った(ちなみにブログの締め切りも8月末日に設定して、8月末日にそろった)。
それから、実習4日目と5日目の担当者に実習ノートをチェックしてもらった。それも9月3日に完了。1日目から3日目の実習ノートチェックはすでに終わっていたので、これで後始末に取りかかれる。気味が悪いくらいスムーズ。

という訳で、後始末作業スタート。
1:実習ノートの中身チェックして、コメントや押印漏れを確認。今年はコメント漏れがもうない! 押印漏れが1名いたが、こっちで処理。実習総括欄がある実習ノートにコメントと押印。
2:出欠日数書き込んだり、指導担当としての押印したり。成績選んで、短いコメント、名前ハンコ押して押印。今回はコメント求める大学少なくてらくちん。とくに印象のない人は、「まじめに とりくんで いました」。そして成績はAを選びまくる。ただ、明らかにこちらの指示を聞いていなかった2人は、その点を考慮せざるを得ない。
3:用意されてた封筒やレターパックに実習ノートや書類を入れる。修了証書的なのに、館長の名前ハンコと押印を欲しがってるのをとりわけ。
4:封筒やレターパックを封印。発送を手配。封筒ないのや、宛先書いてない封筒には、宛名書き(今回は2枚だけでとても楽ちん!)。なお、館長印を求めている場合の処理は保留(以下参照)。
ここまでで、約3時間半。まあ標準的。

館長印を求めている場合、個人印なら明日にでも押させる。公印希望の場合は、決済が必要なので、1週間程度はかかる。面倒だから止めて欲しい。
今回の博物館実習生は、12大学19名。内、3大学4名は館長の個人印が必要。さらに2大学2名は公印でないと嫌らしい。面倒。公印省略のご時世に、いつまで公印求めるんだろう?

ちなみに今回は、5大学9人はレターパックがある。6大学8人は、大きな封筒を用意してくれた。なにもないのは1大学2名のみ。かなりありがたい。
最終日の実習ノートを記入してから、博物館に実習ノートを送るようアナウンスした時に、大学に送付するようの封筒を用意してもらえるとありがたい、と言ったから、3大学5名は、実習生が封筒を用意してくれた様子。その際、欲しいのは宛先であって切手はいらない、と言ったが2大学2名は切手を貼ってくれていて、申し訳ない感じ。
ちなみに1大学1名は、"封筒を用意"だけを記憶したらしい。切手もなく、宛先も書いてない封筒が入っていた。話聞けよ。

実習生からのコメントに、最終日の行事サポートで、他の実習生とようやく仲よくなった。行事サポートが初日だったら良かったのにという意見があった。なるほど、それだと実習ノートを送付するというやり取りがなくなりお互い楽ちん。検討の価値があると思う。
ただ、初日だと持ち物・集合場所の連絡ができないし、雨天中止時の対応もできない。ので、1日目はオリエンテーションで、2日目に行事サポートかなぁ。来年は検討してみたい。
●2023年9月3日 カラカラ猛暑日の箕面公園

季節がら鳥がいないのはもちろん、林がカラカラで、両生爬虫類もろくにいない。ムカデも見つからんし。せっかくムカデ図鑑もっていったのに!
本来の目的は、キノコ狩りだけど、キノコも少ない。水遊びの場所は人がいっぱい。そして、水の中の生きものも少ない感じ。オオサンショウウオも見つからないし!

とはいえ、なんだかんだで、キノコはそれなりに見つかった。ぜんぜん見つからなかったのは両生類。河川沿いにはカジカガエルやオオサンショウウオ、林内にはヒキガエルやタゴガエル類がいる場所なのに。まったく見当たらない。個人的にはタゴガエル類が、タゴガエルかヒメタゴガエルか確認したかったのに。オオサンショウウオも、さっぱり見つからず。そもそも、オオサンショウウオをよく観察できる場所は、ことごとく日向であった。あまり立ち止まりたくない。
タカチホヘビをはじめ各種ヘビもいる場所なのに、見つかった爬虫類もニホントカゲのみ。渓流沿いの林すらカラカラに乾いていて、湿り気が好きな動物はさっぱり見つからない。
キノコ狙いの子よりも、両爬虫類狙い、とくにオオサンショウウオを期待して参加した子もが多かったようなのに。大変申し訳ない。

昼飯をはさんで、渓流沿いで川遊びをしたけど、コイ科の稚魚とサワガニとカワニナしか見つからない。すぐに飽きてしまった。他の場所でも水遊びしようかと思ったけど、たぶんさほど変わらないし、そもそも人が多すぎ。
見るものや採るものが少なく、遊ぶ場所も少なく、予定より1時間半も早く帰ってきてしまった。こんなことなら、涼しい大滝まで行っておけばよかった。と思ったのは駅まで戻ってから、昆虫館による手もあったな、というのもあとで思った。まあ、どっちも人が多くて嫌になっただろうけど。
というわけで、あまり満足感のない観察会になってしまった。来月の魚とりで挽回したい。


●2023年9月2日 冷蔵庫また死亡

ちょっと前(先月だっけ?)に、研究室の小さい方の冷蔵庫が死んだ。中身の片付けがまだ片付いていないのに、もう1つの冷蔵庫も、今朝死んでるのが確認された。

小さい方の冷蔵庫は、そもそもあまり使ってなかった。中に入れていた食材の処分はおおむね完了。冷凍室に入っているものは、担当者ごとに仕分けた。萌蔵は自分の担当のを早速処分していた。こちらは、どうするか悩む。っていうか、どうするかははっきりしていて、データがあれば、可能な範囲で保存。データのないのは廃棄。そもそもデータがないのが入っている理由がわからんし。

一昨日。研究室前の廊下が生臭いと評判になっていた。小さい冷蔵庫から出てきたものか? それともナマモノを気づかずに廊下に放置してしまったか? と慌ててチェックしたけど、廊下に臭いの元はなさそう。
昨日の午後、何気なく大きい方の冷蔵庫を開けてみたら、なんと電気は入ってるのに冷えてない! むしろ電気で中を温めている状態になってる! 念の為、冷凍室を開けてみたら、めっちゃ生臭い。こいつか臭いの元か! が、開けたはいいけど、冷凍室の扉が閉じない。部屋がどんどん臭くなる。とりあえず、あっためてるだけの電源は抜いた。そして、廊下に臭いが漏れるのを少しでも軽減すべく、換気扇を回して、部屋をしめた。ちなみに私の机は、臭い部屋の向かいなので、自分の部屋に戻るとあまり臭くない。関係者に冷蔵庫がまた死んだことを連絡。冷蔵庫にものを入れてた人に片付けるよう促す。
で、今日。向かいの部屋は臭い。こちらの部屋は臭くない。向かいの部屋で作業する人はたまらず、頑張って冷凍庫の扉を閉めたらしい。まだ誰も片付けを始めていない。なんか怖いなぁ。とても大切な物は入ってないはずだけど、何を入れたかなぁ。

前の冷蔵庫の片付けが終わってないのに、また片付けかぁ。ただ、ちょうどいい片付ける潮時ではある。と日記には書いておこう。
●2023年9月1日 2023年8月のまとめ ツバメ&ホネからの博物館実習に追われネコ

やはり8月は忙しい。前半はツバメのねぐら調査とホネホネ実習系にほぼ忙殺された。お盆の週は少し息をつけたが、その後は博物館実習で忙しい。でもまあ、それで一段落かと思ったら、最後にネコがきた!
そんな2023年8月を振り返ってみよう。

ルーティンのため池調査、大和川調査は無事終了。奈良県1コースと京都府2コース(1日で調査)のハッカチョウセンサスも実施。
地元公園では、月末にカワウの集団塒調査をしただけ。
大阪府のイワツバメ・コシアカツバメの繁殖分布調査は7月で終わった。が、追加情報がパラパラやってくる。
大和川水系の調査は、なんにもできなかった。垂仁天皇陵のカワウ・サギ類の繁殖地をチェックしただけ。
2日〜10日の間で、大阪府のツバメの集団ねぐら3ヶ所を調査。例年通り平城宮跡でのツバメのねぐらの観察会もあった。

ホネホネ団の活動は、2日実施。
大阪鳥類研究グループは、うどのにツバメのねぐらを見に行った。

普及行事は、ツバメのねぐら、子ども向けホネ標本実習、標本同定会。これは例年通り。
もちろん博物館実習も担当。オリエンテーションとホネ実習を1日ずつ。
教員向けのホネ実習も2回。教員のための博物館の日と、教員の全国大会のエクスカーション。

講演はなし。
査読もなし。

とまあいろいろあった中、今月読んだ本は、自然史系0冊と、SF4冊、ライトノベル1冊。
完全休養日は1日。今年に入って6日。
健康診断があった。★の数はかなり減ったが、あの2つだけは付いてしまった。
●2023年8月31日 子ネコを連れ帰る

昨日また、ドライエリアという名の落とし穴にネコが落ちていたらしい。こちらの管理エリアのには、ネコが落ちないように網をかけてあるのだけど、よその管理のドライエリアにはなかなか文句を言いにくい。とも言ってられないので、なんとかしてお願いすることにはなった。
で、今回落ちていたのは、子ネコ。去勢・避妊済みのサクラネコは、救出したらそのまま話すけど。生まれて2ヶ月程度の子ネコは放しにくい。まだ去勢・避妊手術もできないし。ってことで、保護して里親を探すことになった。
引き取り手は少ないけど、ネコ好きは多い。みんな子ネコを見に来る。勝手に名前だけ考える。ドライエリアに落ちていたから、エリア? 2匹目なので、エリア2世? それだと世代によっては、バビル2世と空目しそう。30日に拾われたから、ミオ(30)という声も多かった。
里親を探すにしても、とりあえず夜どうするか決めないといけない。で、家が近所でネコが飼えるということで押し付けられた。押し付けた引け目があるのだろう。みんな色々と渡してくれた。運搬用のバッグを貸してくれた。ペットシートやネコ砂をくれ、小さなネコトイレまで持たしてくれた。キャットフードは、ドライもウェットもたくさんもらった。

で、昨日の夜、連れ帰った。部屋に放す前に、床などに積み上げてある本を、本とTシャツと洗濯物の部屋に避難させる。薬品類は、トイレに隠す。溜め込んだ紙袋やレジ袋も本と一緒に避難。こちらはネコの居場所を作るため。ちょうどネコの家を持っていたので(ゴミ箱になってたけど)、それをセット。隠れ家になりそうな箱も2つほどセット。
そして、部屋に放す。一目散に本棚横に潜り込む。そこをのぞくと、残された紙袋とレジ袋の塊の下に潜り込んだ。まあいいか。

今朝、ウェットな餌をそれなりに食べていた。ちゃんとトイレに糞とおしっこをしていた。食事とトイレができるなら、ここで飼えそうな気はする。以前からネコを飼いたかったけど、年に数回ある(コロナ禍を除く)長期不在どうするか問題と、そもそも自分で責任を持って飼えるかが不安で踏み切れなかった。入手の手間もそれなりにあるし。今回は、いい機会な気もする。どうしよう?
●2023年8月30日 申請書書き その前に昨年の結果を振り返る

すっかり忘れていた。ってゆうか書かなくていいのかと思ってた。今日になって慌てて書き始める。っていうか、基本は昨年と同じような内容を、修正して出すつもり。なので、昨年の結果を確認する必要がある。

評価はBで不採択。つまり、上位21%〜50%。

研究課題の学術的重要性:2.29(採択された平均は3.29)
研究方法の妥当性:2.29(採択された平均は2.89)
研究遂行能力及び研究機関の妥当性:2.57(採択された平均は3.24)

低い評価をした審査員数は、
<研究課題の学術的重要性>
・学術的に見て、推進すべき重要な研究課題であるか:4人
・研究課題の核心をなす学術的「問い」は明確であり、学術的独自性や創造性が認められるか:2人
・研究計画の着想に至る経緯や、関連する国内外の研究動向と研究の位置づけは明確であるか:2人
・本研究課題の遂行によって、より広い学術、科学技術あるいは社会などへの波及効果が期待できるか:1人

<研究方法の妥当性>
・研究目的を達成するため、研究方法等は具体的かつ適切であるか。また、研究経費は研究計画と整合性がとれたものとなっているか:3人
・研究目的を達成するための準備状況は適切であるか:0人

<研究遂行能力及び研究環境の適切性>
・これまでの研究活動等から見て、研究計画に対する十分な遂行能力を有しているか:1人
・研究計画の遂行に必要な研究施設・設備・研究資料等、研究環境は整っているか:1人

研究遂行能力でダメ出し喰らうとは、とても珍しい。1人が最低評価つけやがった感じ。これを相手にするのはやめ。
研究方法の妥当性は、ちょっと微妙を付けたのが3人っぽい。研究方法なのか経費なのか判らんけど、たぶん方法が判りにくいんだろうなぁ。
そして何より、重要な研究課題とは誰も思ってくれなかったらしい。ここのアピールができないとどうにもならない。

ってことで、修正すべきポイントは見えた。修正してアピールできるかはさておき。分担者と相談して、とりあえず申請する分野を少し変えてみよう、ってことになった。
●2023年8月29日 植物化石の命名

現生生物の場合、成長段階や性別などで、形態が大幅に違っていたら、別の学名が与えられてたことは珍しく無い。近頃は、DNAを確認できるので、別の学名を与えていたけど、同種だったのか! となって、同種は一つの学名にまとまる。きっと先に命名された方になるんだろう。
化石では、たとえば恐竜化石と卵化石には別の学名が与えられてたりする。もし抱卵してた!と確認されたら、それは同種ってことになって、学名はどうなるんだろう? どっちが古いか関係なく、恐竜化石の学名になるような。卵化石の学名も残るような。
植物化石の場合は、さらにややこしい。葉っぱに付いた学名、樹幹化石についた学名、果実の化石についた学名。もしかしたら花についた学名まであるかもしれない。それを一つの植物種にまとめあげるのは、至難の業だし、たぶん無理だろうなぁ。

今日は、アオイ科のとある植物化石の話を聞いた。別の学名が付いていた葉化石、樹幹化石、果実化石が、一つの種のものであろう、って話。だと思いながら聞いていたが、よく考えると、そう簡単でもなさそう。
研究内容自体は、ちゃんとしてる。と素人目には思う。その樹種の化石の切り株がいっぱい生えてる場所で、一帯の切り株の樹種を特定。とある絶滅樹種のほぼ純林であることを示す。その周辺に同時代に大量にある葉っぱ化石がほぼ1種から構成されていて、それが準現地生であることを示して、樹幹化石と葉っぱ化石をつなぐ。近くの別の場所で、一緒に産出した葉っぱ化石と果実化石。とくに果柄がついてる化石からグループを絞り込み。で、樹幹、葉っぱ、果実それぞれから推定されるグループで共通するのは、これだ。とアオイ科の亜科を特定するという展開。ミステリーの謎解きのようでかっこいい。

とりあえず気になったのは、樹幹、葉っぱ、果実が同じ種のものだったとすると、学名はどうなるの? 一番古いのに統一? それとも全体に新たにつけて、個々のパーツの学名は残る? あるいは今まで通りパーツごとの学名がある状態のまま?
恐竜のホネ化石と卵化石には、それぞれ別の学名がつくけど。なんとなく両者のつながりがわかれば、ホネ化石の学名に統一されるような。それとも卵化石の学名は残る? 確かアノマロカリスは、パーツごとに別の動物と考えられてたのが、パーツと判明して、みんなアノマロカリスに統一されたんじゃ?
と考えていて、疑問がでてきた。現生の植物では、葉っぱや果実があれば種まで特定できるけど、樹幹ではグループまでは分かっても種までは特定できないことが多い。動物でも植物でも、パーツごとに、どこまでの同定ができるかの解像度は違う。だとしたら、この葉っぱの樹幹はこれだと分かっても、樹幹を見せられても葉っぱはわからない、種は特定されない。
現生なら葉っぱ、樹幹、果実をセットで確認できるけど、セットで確認できることがまれな植物化石の世界では、葉っぱに対応する樹幹が分かっても、その樹幹がその葉っぱにしか対応しないかはわからない。たぶんDNAでも確認できない限り、絶対に確認できない。
今回の研究の場合、ここでは葉っぱ化石に対応する樹幹が何かは特定できたと思う。そして、分類上、アオイ科のどの亜科かまでは明らかになったと思う。でも、他の場所で出るその樹幹に対しては、その亜科の他の樹幹の可能性は残ってしまう。やっぱり樹幹の学名は維持せざるを得ない。植物化石の世界は難しいなぁ。
●2023年8月28日 ため池の水鳥調査で一句

一昨日の夜、なんとなくチャンネル回してたら、予想外の局が予想外の時間帯にアニメを放送していて、見てしまった。俳句好きのコミュ症の少年が、自分のつくった句をSNSに投稿してて、最後に自分の句を次々と大声で叫ぶ。連句になってたようでもある。
で、なんとなく俳句モードに。考えてみれば、自然観察は俳句のネタの宝庫。季節感もありまくるし。なにより鳥の観察。鳥は花鳥風月の一画。ということで、水鳥調査は、次々と俳句を繰り出せば、その様子を伝えられるんじゃね?と思ったりした。
とりあえず、詠んでみた。難しいなぁ。アニメでは説明はないんだけど、説明ないと判らなそうなので、解説付き。

アオサギが 釣り人を待つ 猛暑の池

ため池を巡ってると、わがなわばりでは3ヶ所ほど。釣り人の横にアオサギがよく陣取っている池がある。釣った魚がお目当てなんだろう。釣り人とアオサギのセットがどのようにできるのか知らないけど、釣り人はアオサギがいたら、また待ってるな、てなもんだろう。アオサギもここにいるこの釣り人は魚をくれる、てなもんだろう。とにかくアオサギは同じような場所にいることが多い。
で、今日なんだけど、3ヶ所の内の1ヶ所。釣り人はいないのに、アオサギだけが待っていた。そうでなければ岸や水辺の木の上などにいるアオサギが、無防備に陸にデーンと立ってるから、待ってるんだな、って判る。こんな暑い日に釣りのおじさんは来なさそうだけど、アオサギは待ってるんだな、って句。
「まちぼうけ」って言葉を入れたかったけど、難しかった。

菱池に チョウトンボ舞い サギ集う

夏になると、ヒシで埋め尽くされた池にチョウトンボが目立つようになる。調査してる池では、少なくともヒシ池にチョウトンボは珍しくない。8月から9月になると、秋の移動が始まるらしく、大阪府では繁殖していないチュウサギが、ヒシの上にたくさん乗ってたりする。まだ暑いけど、夏も終わりだなぁ、って感じ。
これって季語がないかな? トンボが秋の季語かな? 本当は、チョウトンボ抜いてでも、チュウサギと入れたかったけど、うまくできなかった。せめてシラサギにしたかったけど、これも挫折。

鵜の池に 静けさ戻る 秋の日や

調査してる一番大きなカワウの繁殖コロニーは、堺市の大津池。11月頃から繁殖期が始まり、ずーっと繁殖期が続き、8月下旬にようやく一段落する。その間、ずーっとにぎやか。静かになったら、秋が来たなぁ、って感じになる。
この静けさは、11月頃までの約3ヶ月しか続かない。「いっときの」とか「しばしの」といった語を入れたかったけど、"短い間"が何を示しているか誤解されやすそうで、短く説明しきれず、入れるのを断念。

このクソ暑いのに、小さいヒナを連れたバンが、ヒシの間ウロウロしていた。大人もヒナも黒くて暑そう。これも一句詠みたかったけど、ぜんぜんアイデアが出ず。断念。
断念が多い。
●2023年8月27日 博物館実習最終日に行事をぶつける

けっこう昔からの伝統なんだけど。なぜか展開が意外と想定外。
●2023年8月26日 校正作業あわてて完了

とある冊子の校正作業を引き受けた。
●2023年8月25日 ヒメタゴガエルを探そう

ぜんぶタゴガエルと呼んでいたのに(その筋では、ちょっと違う声と姿のがいることは、随分前から知られていたらしいが)、ヒメタゴガエルという別種が混じってた。という論文が出てしまい、その記載論文によると、明確な産地は示されていないけど、分布図では大阪府にもいるっぽい。
今日、大阪府でのヒメタゴガエルの分布を調べている方から、いろいろ話をうかがった。とても勉強になった。これから論文になる情報なので、分布のことは具体的には書けないけど、これから観察会でしゃべる内容が変わることになる。あそこのRDBも改訂時には訂正しよう。
●2023年8月24日 博物館実習 今年はトラのホネを洗う

例によって今年も大きな哺乳類のホネ洗いをすることにした。昨日、砂場からアシカのホネを回収した。水に浸けて、出てきたクロゴキブリ16匹を倒しながら思ったんだけど、ちょっと乾いていて、すぐに洗って綺麗にならなそう。
ふと見ると、となりでトラのホネが水漬けされていた。2週間前に学校の先生たちに洗ってもらって、でもかなり筋や肉がこびりついていたので、再度水漬けしたもの。これなら死んだ虫もいないし、ちょうど良さそう。ついでにさらに隣で水に浸かっていたシカ頭も用意してみた。

最初に、受入票と標本台帳の解説、鳥類と哺乳類の標本作りの説明、動物園の動物の話からの、今日の作業の説明。気付いたら45分も話していた。
10時15分からホネ洗い。今年の実習生の担当は4人なので、まずは脚を1本ずつ洗ってもらう。4人とも正午時点で大きなホネ2本を残していた。
13時にホネ洗い再開。14時10分に洗い終わった。せっかくなので、トラのホネの解説20分。頭骨と顎関節、前肢と肩関節・肘関節・手根骨、後肢と股関節・膝関節・踵など足根骨。そして椎骨。
14時30分から20分ほど、椎骨並べ。頸椎・胸椎・腰椎は上手に並べたけど、仙椎は裏返しで、付け根の尾椎の順番が入れかわってた。頭骨から尾椎までを並べて記念撮影。
10分休憩。
15時からシカの頭洗い。その前に歯、舌骨、耳小骨の解説。15時30分終了。

若くて綺麗なトラだった。2週間前に取り切れなかった筋は、綺麗に腐ってなくなってた。2週間前にも気になっていた死蝋は取り切れず。薄く残って、乾くと目立つ。

実習ノートには、さほど強い感想はなかった。つまらなかったのかな?
●2023年8月23日 博物館実習 2023年夏期一般コース オリエンテーション

今日から5日日程で博物館実習がスタート。今年はもう他の人が担当してるかも、と思ったら、やっぱりやることに。大学生が19人。初日の今日はオリエンテーション。次回のために今日のスケジュールを記録しておく。次回あるのかな?

09:30 博物館実習スタート 出欠取って、名札を作らせて、友の会に入会させる。5日間のプログラムの説明(内容、集合・終了時刻、集合場所)、ブログの書き方の説明。担当のブログを書いて実習を完了したと評価するとの説明。今回の友の会会員はなし。
※コロナ禍は終わったらしいが、念のため実習生を机1台に1人の配置に(前もって配布物は設置)。
09:50〜11:30 博物館の間取り、沿革、事業内容(研究、資料収集、展示、普及教育)、友の会・サークル・ネットワークなどの説明。博物館に足りないものとして、お金、人手、スペース。今回は、博物館での新型コロナウイルス感染症下の状況と、その対策や悩みを交えて。
11:30〜11:55 管理棟の案内・解説。学芸員の部屋をのぞき、植物研に入った。書庫にも入ったが、特展準備室は恐竜博展で入れず、かわりに旧第1収蔵庫と旧第2収蔵庫をのぞいた。
(11:55〜13:00 昼休み)
13:00〜14:00 収蔵庫見学ツアー。3つの収蔵庫をめぐって解説。二層構造の秘密、壁の違い、タイプ標本、火災時の対応など。なぜ収蔵庫に本があるかも説明。
(14:00〜14:10 休憩)
14:10〜15:30 展示室見学ツアー(常設展)。メンテナンスがメインテーマ。電気の球換えの難しさ、掃除のしにくさを中心に、ダメなケース、ダメな展示を紹介して歩く。また壊されるハンズオン展示や、メンテナンスの難しいオープンな展示の話。来館者がケガをした展示の紹介。第5展示室では、アナログのゲームコストパフォーマンスについて解説。 最後に博物館におけるミュージアムショップの普及教育的位置づけ。
15:30〜 実習ノートの記入。

実習ノートは学芸員がチェックして、コメントなどを書くので、学芸員とのコミュニケーションツールとして使うように、って今回も指導してみた。
ちなみに19人中、マスクをしていないのは3人。イマドキの大学生にしてはマスク率が高め? 気を遣ってるのかも。

【追記】
実習ノートをチェック。19人分を見て、質問に答えたりコメントしてたら、1時間以上かかった。
メンテナンス視点での展示案内は、今回も興味をもってもらえた。ほかのトークがあまり面白くなかったからかもしれないが。あとは特別展のタイトルの話への言及もいくつかあった。
ポーチのクジラは、収蔵庫のスペースをあけるために展示したという側面がある。ギャラリーの鉱物もそう。といわば収蔵展示って話をしたら、反応がよかった。触れる展示にかかるコストの話も反応が多め。
学芸員の人柄がわかるラベルの付け方、というフレーズを複数の人が書いていたけど、液浸収蔵庫の佃煮のことかな?
●2023年8月22日 あなたにとって標本とはなんですか?

小学生の夏休みの自由研究で、質問された。毎年、とても力を入れた自由研究をやってるのを知ってるので、いい加減な答えはできない。となるとなかなか難しい。とりあえずこんな風に答えてみた。答えになってるのかなぁ?

とりあえず標本とは、(単なる展示物ではなく)自然史資料のこととして考えます。
自然史博物館の学芸員にとって、標本の意味にはいくつかのレベルがあります。いろんなレベルでの答え方がありそうなのですが、私は3つくらいのレベルで認識しているように思います。
・研究対象
・博物館の自然史資料
・自然の記録

「研究対象」:私の専門は生態学なので、研究対象として活用することは、今のところありません。今後は、なにかしら標本を使った研究ができればいいな、と思ってたりはしますが。ただ直接的な研究対象ではないにせよ、標本を見ることで、いろいろと勉強になることは多いですし、常に新しいことに気付くことができます。それは自分の研究にもなにかしら役に立ってるんじゃないかと思います。

「博物館の自然史資料」:すべての対象を標本として残すことは、無理なので、どこの博物館でもなにかしら、収集方針を決めて標本を集めます。当館では、大阪府を中心に、おもに近畿地方の生物相の記録を残すというのが大きな収集方針です。標本は原則として、それぞれの地域で収集保管されるのがベストと考えています。しかし、地域の標本を積極的に収集する施設がない場合があるので、近畿地方以外の標本も機会があれば集めるようにしています。
その標本はおもには研究用で、研究に必要な場合に提供します。同時に、普及教育に役立つ機会があれば、展示などに活用します。
研究用、普及教育用のいずれの利用についても、長期保存の妨げにならないかという点には配慮が必要です。
ここで重要なのは、他の方もよく指摘しているように、標本は収集方針のもとに集めているとはいえ、特定の目的のためだけに集めているのではないということです。集めた標本がなんの役に立つのは判らなくても問題がない。むしろ特定の目的に特化しているよりも、無目的に集めることこそが、将来のさまざまなニーズに対応できるだろう、と考えています。

「自然の記録」:その時、その場所に、その生きものが生息していた。その記録が標本です。デジタルな情報としてでも記録を残すことができますが、たとえば種名だけの情報として残すよりも、標本として残した方が情報量が圧倒的に多い。もし分類が変わっても、標本が残っていたら対応できます。種名以外のさまざまな側面も、後から調べることができます。
そういう自然の記録は、大きく言えば人類の大切な財産だと考えています。できるだけ長く、できるだけ情報量を減らさず残していく必要があります。
温暖化などで、自然環境が急激に変化している現在、多くの生物が減少し、絶滅し続けている現在。自然の記録を残すという意義は、一層大きくなっているように感じています。
●2023年8月20日 標本同定会2023

今日は夏休み恒例の標本同定会という行事。講師の先生方もそろえて、どんな標本の名前でも判る、という建前の企画。コロナ禍の3年間は、2020年申込み制、2021年コロナ中止、2022年申込み制ときた。で、コロナ禍は終わったそうなので、今年は4年ぶりの申込みなしの開催。
そして、講師もフルスペックで揃えたけど、4年ぶりだからか知らないけど、あまりお客はこない。植物や昆虫の講師陣が暇そう。申込み制なら事前に講師を加減できるけど、飛び込み制だとそれができない。となると、もっと宣伝して人を集めるしかない。ってゆうか、これだけの質の講師がそろってるところは少ないんだけどなぁ。

担当した哺乳類と鳥類は、午前は能勢町で拾われたほぼ全身そろってるハクビシンのホネ、フクロウの羽根の部位の確認(三列風切が難しい)、ツバメの壊れた巣とオオハムの羽根。午後は、海岸で拾ったというシカ骨、オオタカの尾羽と腹のはね、ミサゴ・カワウ・ハクセキレイの風切。
となりの魚類担当は、午前にヒメハゼの画像を見て、そして大量の魚(生きてたり、冷凍だったり。場所の福井県や大和川水系)。午後にはフグ毒についての自由研究の相談を受けていた。
今年度から魚担当が、両生爬虫類もけっこう担当するようになってきている。もし両生爬虫類の質問がきたら、どっちが答えるのかな?と思ってたけど、来なかった。

という訳で、今年の動物研の鳥vs魚の対決は、
2023年 鳥:4件、魚:3件
昨年までの歴代の対決以下の通り。なんとか鳥の連勝を25にのばせたが、昨年に続き薄氷の勝利。来年はどうなるか。
2022年 鳥:3件、魚:2件
2021年 <コロナ中止>
2020年 鳥:3件、魚:1件
2019年 鳥:9件、魚:7件
2018年 鳥:9件、魚:7件
2017年 鳥:10件、魚:5件
2016年 鳥:8件、魚:5件
2015年 鳥:5件、魚:2件
2014年 鳥:7件、魚:2件
2013年 鳥:5件、魚:0件
2012年 鳥:4件、魚:2件
2011年 鳥:6件、魚:1件
2010年 鳥:8件、魚:5件
2009年 鳥:3件、魚:0件
2008年 鳥:3件、魚:0件
2007年 鳥:3件、魚:1件
2006年 鳥:3件、魚:1件
2005年 鳥:6件、魚:0件
2004年 鳥:5件、魚:2件
2003年 鳥:3件、魚:2件
2002年 鳥:4件、魚:2件
2001年 鳥:4件、魚:1件
2000年 鳥:3件、魚:2件
1999年 鳥:5件、魚:3件
1998年 鳥:4件、魚:1件
1997年 鳥:1件、魚:1件
1996年 鳥:1件、魚:4件
●2023年8月19日 2007年ビンテージ

なぜかイタチとテンの死体が冷凍室にたまってる。今日のなにわホネホネ団では、それを引っ張り出してきて処理した。
●2023年8月18日 読書サークル 第127回会合覚え書き

隔月で、課題本の紹介文を持ち寄って、本についてあれこれ言い合うサークル。もうずっと対面でできそう。
今日の会合で出た本についての意見を記録。

今回の課題本は7冊。3冊繰り越されてきて、4冊繰り越したので、6冊についてあれこれ話し合った。
ちなみに各人は紹介文を書いてきていてて、4つを最大として★を付けている。

●「人類の起源」
(紹介文2つ、平均★数は3.0)
 2人のコメントは、よく似てて、最先端で少ないサンプルで話をしてるから、なにか発見があれば、すぐに話は変わってしまうだろう。賞味期限はここ数年。でも、とても面白い。年表的にまとめてくれた図表があれば、もっと判りやすいのに。という点でも一致していた。

●「僕とアンモナイトの1億年冒険記」
(紹介文4つ、平均★数は2.5)
 自分の研究については書いてあるけど、アンモナイト全体の解説が少ない。博物館に所属している割りには、自分語りしてるだけで、普及という意識が少なく思える。そしてアンモナイトについて、何かと解き明かした感も少なめ。と、物足りなさを感じた人が多かった。

●「ゴキブリ研究はじめました」
(紹介文6つ、平均★数は3.8)
 字が大きく、やさしく書かれていて読みやすい。それでいて、満足度は高い。ゴキブリが有効な普及ツールであることを意識している著者が、効果的にそのツールを活用した感じ。多くの人がゴキブリ嫌いだったが、なにかしらゴキブリに興味を持つことができた様子。ただ、ゴキブリ嫌いが一転して、クロゴキブリ格好いい!と言い放つ著者は、どうかしてるという意見も。

●「牧野富太郎の植物学」
(紹介文6つ、平均★数は3.0)
 牧野のプライベートについてふれた他の本とは一線を画し、研究者そして教育者としての牧野を紹介した一冊。ついでに日本の植物分類学の歴史と、植物標本の意義について解説。で、牧野のプライベートがどうだったかを知ってる人も、知らない人も、研究者としての牧野は問題がいっぱいだったんだなぁ、と理解してた(標本は整理していないし、記載はいいかげんだし)。同時に、図鑑をつくり、数多くの植物愛好家やサークルと交流し育てた功績は伝わっていた。おそらく大阪市立自然史博物館の普及教育事業は、牧野の系譜を引き継いでるんだろう、というコメントがあった。

●「サイレント・アース」
(紹介文4つ、平均★数は3.8)
 昆虫に、地球に、必然的に人類に迫っている危機が、読んだ人には伝わった様子。途中にはさまるSF短篇は、空想と気付かず読んで、驚いた人もいた様子。最後の一般市民、政府、農業関係者に向けての行動指針は、好意的に受け取られていた。とはいえ、全体的に英国民向けに書かれていて、日本の実情とは少しずれている部分もあるという指摘もあった。

●「カワセミの暮らし」
(紹介文5つ、平均★数は3.0)
 タイトルに引っ張られるのか、カワセミについて書かれた部分だけに注目した人が多かった。それだけでも充分評価される内容だが、河川生態系への視点があまり伝わっていないのがもどかしかった。
●2023年8月17日 ニタリン頭の行き先

12mクラスのニタリクジラが死んで大阪湾を漂っていたのは、2年前の7月。解体して、頭骨や尾椎を持ち帰って、頸椎から腰椎は埋めてきた。持ち帰ったのは砂場にセット。
1年経って、昨年秋、砂場から回収。小さめのは水漬け。頭骨は大きすぎて浸けられないので、雨ざらし。昨年12月に残りを持ち帰ってきて、前半を回収した後の砂場にセット。
水に浸けてたホネ達は、肋骨以外は水から出して、洗って干した。で、頭骨はというと、雨ざらしとはいいつつ、雨が降ってない時は、ブルーシートでカバーして、雨が降りそうな時は、雨にあてて、はや1年近く。梅雨も過ぎて、台風も通過して、臭いは鳴くなり、白くなってきた。裏返せないので、下側(というか引っ繰り返して置いてあるので、頭骨の上側)は茶色いままなのが気になるけど、それは仕方が無い。時間が解決するだろう。
これ以上紫外線に当てているとホネが傷みそう。ということで、そろそろ室内に入れたい。が、そこで問題となるのが、重さと大きさ。

砂場から運び出す時、6人では持ち上げるので精一杯で、砂場から人力では出せず。結局、(砂場に後半のホネを設置する際の)クレーン車のお世話になった。おそらく200kgちょっとあるんだろう。10人いれば、たとえ300kgあっても持ち上げられるはず。ってことで、なにわホネホネ団の活動日に動かそうと思った。ちょうど今度の週末にあるぞ。
もう一つの問題の大きさは、幅1600×長さ3000mmってとこ。ちなみに厚みは720mm。このサイズだと、通常のドアは通らないし、廊下は動かせない。収蔵庫へのエレベーターは幅は通るが、奥行きが少し足りない。斜めにしたら入る気がするけど、収蔵庫の前室を通すのはかなり難しい。そして、収蔵庫の中を片付けないと置き場がない。あと虫が付いてるだろうから、そのまま収蔵庫へは持ち込めない。
で、思いついた置き場は、トラックヤードと展示室。トラックヤード経由で展示室には持ち込めるけど、台などを準備しないと設置できない。すぐには難しい。となるとトラックヤードか?
トラックヤードに置くとすると、吻部を上にして立てることになる。トラックヤードの高さは大丈夫。あとは立てかけてもいい幅1600mmの壁があるかどうか。測って歩いたが、旧トラックヤードはかなり厳しい。いま置いてある材木をどければ置けるけど、どけれないし、かなり邪魔だし、完全屋外なので虫が付くし、雨が吹き込む。ということで断念。
残るは新トラックヤード。最初狙った壁は幅が足りず。思いついたのは、冷凍室の前かゾウの後ろ。ゾウの後ろは、ゾウをずらせば、幅1600mmは確保できる。が、洗濯機を動かした行き場がない。となると、冷凍室の前の壁。昨日片付けてみたら、ちょうど置ける。

ということで、新トラックヤードに置いてもいいか関係者と相談した。問題となったのは、点検関係と電源と排煙装置。そして、人通りが多いこと。万が一倒れてきたら大変という指摘だけど、こっちからすると、触られて壊されるリスクが高い。そして、年内だけなら置いてもOKという話に。仮置きかぁ。その後の行き先を見つけるといっても、そもそもが難しい。
困ったなぁ、とおかんに相談したら、プレハブが提案された。実は考えてた場所ではあるけど、中の片付けが無理では?と諦めていた。おかんとプレハブを見に行くと、意外と置けそう。なにより、おかんが片付ける宣言をしてくれた。
ってことで、プレハブは9月吉日に片付けられて、ニタリン頭はそこに収まる予定。プレハブなら、人通りはなく、壊されないし、倒れても大丈夫。多少虫が出てきても、困る物は入ってない。そして何より、入れたまま忘れていても大丈夫!!
ニタリン、あと少し待っててね。
●2023年8月16日 新トラックヤードの片付け

トラックヤードには、ゾウがいる。そこに、あの頭も置きたい。いや置かねばならない。他に置く場所はないのだから。
という訳で、今日はトラックヤードの片付け。自分でも驚くほど片付いた。

そもそもトラックヤードは物を置く場所ではないのだけど、他に置く場所のない組まれたゾウの胴体の骨格は、どうどうと置かれている。ついでにいろいろ置かれている。そこにさらに大物を置きたい。大きすぎてエレベーターに乗らず、廊下も通らず。となると行き先は限られていて、トラックヤードはしばしば狙われる場所。他にも重いタンクや大きな材の輪っかも置かれていたりする。
すでにいろいろ置かれているので、そこにさらに大物を置こうとすると、すでにあるものの片付けが必要。今回は、壁に立てかけたいので、狙ってる壁の前を空けなくてはならない。そのためには他の場所も片付けねばならない。結局、全体的に片付けることになる。そして、その大部分の犯人は自分なので、自分の判断で片付けられるんだな。

まずは、収蔵庫へ降ろすのを降ろす。もっぱら鳥や哺乳類の中身。
次に、積み上げている空きテンバコを他の場所に移す。みんなこれが単なる空のテンバコとは思ってないだろうなぁ。
なぜか放置されてる汚い梱包材を捨て、ブルーシートを片付け、箱を動かす。
いったん燻蒸した方がいいのは、ビニール袋に包んで待機場所へ。

これでヴォリュームは半減。あとは、掃除して、積み方を整えると、見違えるほど綺麗になった。ちなみに放置された物の下や裏や周囲には、クモの巣系のフワフワや、アシダカグモの抜け殻や、虫の死骸がいっぱい。
これで大物を置くスペースはできた。あとは関係者から置くことの了承が得られるかどうか。微妙かも。得られなくても、片付けたかった場所なので、綺麗になったからいいけど。
●2023年8月15日 台風7号近畿縦断

今年初めての本州上陸の台風。当初、とくに気象庁は、東海から関東上陸という進路予想。その頃、海外の予報ではみんな紀伊半島に来るという予報。案の定、測ったかのように、大阪府を狙って来た。


●2023年8月13日 小中学生向けのホネの標本づくり 今年の反省2023

といっても、この行事もあとせいぜい3回で終わりだけど。とりあえず来年はやるつもりなので、来年に活かすべく、反省点を記録しておこう。今年はまず良かった点から。

少し前に、近頃行事の落選者が多いことが話題になった。初めて申し込んで、落選したって返事だけきたら、それ以降、博物館との縁が切れてしまうんじゃないか。それは勿体ない。という話になった。で、落選するのは仕方ないにしても、以降の別の行事に誘導したり、自分で観察などができるような資料を提供するのが吉、ってことになった。
ホネの標本づくりの行事も、無理矢理多めに当選させたりしてきたが、それでも落選者はそれなりに出る。落選者には来年もやるから、また申し込んでね。今度はきっと当選させるから、的な返事を出してきたが、もう一度申し込んでくれる人があまり多く無い。残念だなぁ。一方、参加した人は、その後、博物館の行事に来るようになったり、なにわホネホネ団のメンバーになったりする人もいる。やはり、ここで落選者をつなぎとめることは重要な気がする。
ってことで、今回は落選者に、行事当日の資料をPDFで送ってみた。コロナ禍でリモート行事にしたこともあって、すでにファイルがあるんだな。ついでに当選したけど、欠席連絡してきた人にも送ってみた。自分で頑張って手羽先標本作ってみます!という人もいたので、一定の成果はありそう。

で、反省点。今年もいっぱい反省した。

まず、気が向いたので、今年はアイガモの手羽先を手配した。食材というよりガラ扱いなので、とても安かった。例年になく参加費が安くなった。500円の予定を200円に値下げ。それはいいのだけど、アイガモの手羽先は想定より大きくて、皮も肉も固かった。
予定していた板をはみ出たので、2枚の板を急遽ガンタッカーで引っ付けた。その結果、参加者が用意してきた持ち帰り用の箱に入らなかった。
子ども達が、堅い皮と肉に苦労してた。

昨年と同じように、どうしてもサポートが必要な子どもの場合以外は、保護者は控え室で待機してもらった。今年は実習室に入る保護者はいなくて、ときどき様子を見に来るだけ。子ども達は、親の助けを借りずに、自力で標本作りをすることになる。それはいいのだけど、親がサポートしていた分をスタッフがサポートする必要があった。
昨年も同じ設定だったけど、一部の親は実習室に入ってて、スタッフへの負担はさほど気にならなかった。今年はスタッフ3人では大変だなぁ、と思った。親を入れないなら、スタッフがあと2〜3人は欲しい。

それに関連して、昨年、ハサミを持ってこさせる際に、キッチンバサミと指定したら、ばかでかいハサミを持ってくる子が多く、うまく使えてなかった。なので、今年はキッチンバサミでなくていいので、子どもの手のサイズにあった小さめのを指定した。
みんな小さめハサミを持ってきたのはいいけど、なんか昨年よりも切れないハサミが多かった。"切れる小さめハサミ"を指定した方がいいかも。

最初にちゃんと説明しなかったのか、途中の指導がまずかったのか。どうも積極的にホネを外していた子がいたように思う。2人ほど。それはいいんだけど、自分で組み立てられないので、仕上げ段階でけっこう時間をとられた。
ばらさないように、はっきり強く指導した方が良さそう。

板にピンバイスで穴を開けて、細い針金を通して固定するのだけど、穴と針金の径がピッタリくらいで、針金を穴に通せない子が続出。カバーのある針金はそもそも通らなかった。
もっと細い針金か、太めの穴を開ける必要がある。
●2023年8月12日 コロナと台風と室内実習

昨日、教員向けのホネ研修をし終わって、夕方。片付けの途中で、体調がおかしくなった。
●2023年8月11日 教員向けのホネ研修2回目

1週間前に引き続き、今日も教員向けのホネ研修。先週は、大阪府の教員向けで、おもに小中学校の先生が対象だった。今日は、生物教育研究会全国大会の現地研修というものらしい。日本全国の教員向けで、どうやら高校の先生が対象らしい。とはいえ、人数は先週と同じく14人。ホネ洗い希望なので、先週のプログラムにホネ洗い付けたらいいじゃね?ってことで考えてみた。

1:概要説明(5分):各机の上や前の机の上に置いてあるホネの紹介とホネを扱う際の注意事項。このプログラムの進め方の説明。
2:ホネの基礎知識(30分):哺乳類(ネコと自分の体、その他)を題材に、哺乳類のホネの説明。そして、ヒトとネコの違ってるところ。
 <似てる点>
 ・頭骨から尻尾にかけての脊柱と、四肢からなって(ヒトと同じ)構成を確認。
 ・椎骨の区分、見分け方(トリとの比較)。頸椎の数。
 ・四肢のホネは付け根1本、次が2本の構成。
 ・肩関節、肘関節、股関節の構造。
 <違ってる点>
 ・歯や顎関節、鎖骨、爪やつま先立ちなど。
3:ホネ洗い(65分):前半はトラ、後半はオオカミ。
4:ホネ並べ(60分):机に分かれて、トラの頭とシマウマの頭、トラの前肢、シマウマの後肢、トラの椎骨、シマウマの椎骨、キリンの頸椎を動かしたり、並べたり。
 ※ホネ洗いとホネ並べは、半数ずつ交代制
5:バックヤード見学(15分):トラックヤード、水漬け、ホネ砂場
6:まとめ(5分):なにわホネホネ団の宣伝、本の紹介。

ちなみに各机に並べたのは、
■四つの机4つに、ネコの全身骨格
■中央前の机に、トラの前肢と椎骨
■中央後ろの机に、シマウマの後肢と椎骨
■入口前の机に、キリンの前肢。
■入口後ろの机に、キリンの頸椎
■窓側前の机に、キリン、シマウマ、トラ、アシカの頭骨。ゾウの歯

以前からホネ洗いからの、成果物でホネ並べをしていたが、今日の様子では、ホネ並べして、ホネに馴染んでからホネ洗いした方が楽しいらしい。
●2023年8月10日 大保の今池のツバメ

今池って池は、各地に普通にあるので、住所を頭に付けて、みんな「大保の今池」と呼んでる。昔は養魚池で、ヨシ原は端っこに少しあるだけだったが、養魚池やめて、周囲の田んぼも貸し農園に変わって、水が落とされた。2年ほど経つと、けっこうなヨシ原になって、ツバメの集団ねぐらができた。それが3年前。2年前にはまだヨシ原は一画だけで、狭い範囲にツバメは集まっていたが、昨年にはヨシ原が池のほぼ全面に拡がり、ツバメのねぐらも拡がった。
今日は、大保の今池のツバメの集団ねぐらを見に行った。一昨年は、一画のヨシ原が見やすい南側の小さな公園から観察した。昨年も、南側の小さな公園から観察した。他の人の話からすると、西側の堤防からも観察できるようだが(みんなそっちから見てる)、南側の小さな公園は、ねぐらまでの距離はさておき、位置が低いせいで、空を背景にヨシにとまったツバメが数えられる。それが気に入ってるので、今年も南側の小さな公園に陣取った。公園なので、ベンチがある。荷物を置いて、座って待てるのがいいところ。ただ、住宅街の中の公園は風が通らず、蚊が多い。それが難点。
ともかく今年もツバメが数多く集まった。ここは日没よりかなり早くから集まって、かなり遅くまで飛び回る。飛んでる個体とヨシにとまってる個体、ともに一番多かったのは、日没後18分の時点で、空に約5000羽、ヨシに約6500羽。ほぼ昨年と同レベル。たぶん今年、大阪府で一番多い。
●2023年8月9日 赤坂下池のツバメ

昨日は豊中市の赤坂下池に、ツバメの集団ねぐらを見に行ってきた。
ここは数年前から、クズの繁茂がひどくて、ヨシ原の面積・厚みが減少しまくり。おのずと集まるツバメの数も減ってきていた。地元でもそのことを懸念する声があったらしい。聞くところによると、今年は春にクズを抜いたという。という訳で、きっとヨシ原復活して、さごかしたくさんのツバメが集まるかと思ったけど、全然そんな事はなかった。南側と北側はまあまあヨシ原が茂っていたが、南側と北側はしょせん線状のヨシ原。西端の面になったヨシ原の復活が欲しいのだけど、そこがさっぱり復活していない。春にクズを抜いて、そのまま放置したんだろうか。そこそこクズが復活してしまってる。残念。来年もっと頑張って欲しい。
という訳で、昨日集まったツバメの個体数は約4600羽。過去10年に自分で観察した結果を並べるとこんな感じ。

  2014/8/15:約6000羽
  2015/8/24:約6000羽
  2016/7/29:約6400羽
  2017/8/9:約7000羽
  2018/8/9:約14000羽
  2019/8/13:約14000羽
  2020/8/8:約11000羽
  2021/8/2:約6500羽
  2022/8/8:約5000羽
  2023/8/8:約4600羽

8月前半の良い感じタイミングで見に行きさえすれば、1万羽超えたりしてたのに、今年はとうとう5000羽を切ってしまった。減少に歯止めがかからない。減った分がどこに行ってるのかが気になるところ。
●2023年8月7日 鵜殿のツバメ

過去3年、鵜殿のツバメのねぐらは、毎年、位置がかわっててて、毎年何回か鵜殿で日没を過ごして、ようやく塒入りが観察できていました。2019年までは、けっこう長い間、切り下げ地のヨシ原に集まっていました。2020年は少し上流側のヨシ原に移動、2021年はさらに上流側のヨシ原に移動。2021年の場所は、新名神高速の工事をしている辺りで、橋脚が立っている周辺。ここより上流には数kmはまとまったヨシ原がないので、きっとここを使うことにするんだろう。と思ったら、2023年は2019年まで使っていた切り下げ地のヨシ原に戻ったという次第。聞くところによれば、2020年と2021年は切り下げ地のヨシ原の生育が悪かったそうな。
切り下げ地に戻ったなら、今年も切り下げ地だろう。と勝手に思っていたけど、事前情報によると、今年は2021年と同じ辺り、新名神の橋脚辺りのヨシ原に集まってるという。聞くところによると、その辺りでは今年ツル植物の駆除を行ったので、ヨシの生育がいいんだそうな。この辺りは、そもそもヨシの収穫をしてるから、毎年割とヨシの生育はいいけどなぁ。そもそもヨシの生育の影響をそんなに受けるのかな?

 8月2日、事前情報はあったものの、なんか釈然とせず、新名神橋脚の所と、昨年利用した切り下げ地の両方が気になる。そこで昨年と同じく、切り下げ地〜新名神橋脚の間、高水敷の河道側の道を行ったり来たりしてツバメの集団を探すことにした。日没時刻頃、ちょうど切り下げ地にいたが、ツバメは集まってない。むしろ見かけるツバメは上流に飛んでいく。やっぱり事前情報が正しかった! と慌てて新名神橋脚に向かう。確かにツバメは集まってる。最大で1000羽を数えたけど、飛んでるのは右岸の堤防近くで、遠すぎる。そして生育の良いヨシのせいで、低いところが見えない〜。急いで、堤防側に回るも、着いた時には真っ暗。今年もまたリベンジが必要…。。
 8月4日、河口から31.8km地点付近の右岸側を降りた高水敷、新名神橋脚の周囲で待つ。橋脚が空の一部を隠して、とても邪魔。日没10分前頃からツバメが集まりはじめる。飛んでるのは近くで見える。が、ヨシ原に降りた数の評価が難しい。とりあえず飛んでる個体の最大数が5500羽。その時点でヨシに降りていた個体が1500羽ほどと評価すれば、合計7000羽。あまり多くない。
 8月6日は、大阪鳥類調査グループの観察会。今度は、右岸の堤防の上から観察。飛んでるツバメまでの距離は少しあるが、視界が開けていて、全体像が把握しやすい。飛んでる個体の最大数は5800羽。その時点で1000羽はヨシにおりていた。そして、最後に飛んでいた700羽は別の群れっぽい。それを合計すると、集まった個体数は約7500羽。やはりあまり多くない。
例年より少ない分はどこにいったのか? そして、来年はどこに集まるのか? もう動かんといてほしい。
●2023年8月5日 ツバメのねぐらの観察会、なんとか実施へ!

夏の夕涼みを兼ねたツバメのねぐらの観察会。とはいえ、それはつまりメッチャ雷や夕立、というか今時ならゲリラ豪雨にたたられがちな行事。そして季節柄、台風がやってくることも多い。その上、近年はコロナ禍での中止もあった。
今年はあわや新パターン、担当者がコロナに感染して中止ってパターンまで、起きかけた。が、ふたを開けてみると、朝から元気。無事かどうかは知らないけど、予定通りツバメのねぐらの観察会を実施することができた。
過去を見返すと、かなりの頻度で中止になっている。6月のカエル観察会なみ。ってことで、過去10年を振り返ってみよう。

2014年:雨天中止(台風接近のため中止)
2015年:実施!
2016年:実施!
2017年:実施!
2018年:雨天中止(実質は、台風接近のため中止)
2019年:雨天中止(台風接近の雨予報で中止にしたけど、集合時刻には上がっていた)
2020年:コロナ中止
2021年:コロナ中止
2022年:雨天中止(雨予報なので中止にしたけど、結局降らなかった。雷は鳴りまくっていた)
2023年:久しぶりに実施!

10年の間で、4勝6敗。うち2敗はコロナ禍とはいえ、実施率の低い行事。台風が3回も来てたとは。
雨天中止になっても、念の為現地に行くのが普通(あまりに台風な場合とコロナの時は行ってない)。となると、ついでにツバメのねぐら入りを見てから帰ってくる。
●2023年8月4日 教員のための博物館の日2023

毎年8月頭の平日に実施されてる大きめイベント。とはいえ、他の企画と違って、総務課主体。というか、Sさんの企画。Sさんが他館に移動になってどうなるんだ?!となったけど、この企画はやってくれるらしい。
で、学芸員は1時間弱の展示解説や講演、体験企画を割り振られる。昔は毎年振られていたけど、近頃あまり振られず、そのうちコロナで中止や縮小。今年は2017年以来、久々に召喚された。
Sさんが館内にいないせいか、詳細がなかなか伝わってこない。50分のプログラムをしろといわれ、適当に「哺乳類のホネ」というタイトルつけて、トラやウマのホネを観察して、さわって、並べるよ。って書いた。それっきり。1日に何回実施?時間帯は?定員は?といろいろ謎で、昨日になってようやく午後から1回だけすればいいし、実習室には他のプログラムは入ってないって判る。じゃあ準備は当日朝でいいか〜、と帰った。で、今日になって、実習室は休憩室&昼食場所と聞かされ、準備は午後になってからと言い渡された。突然、午前が暇になった。
ともかく「哺乳類のホネ」の内容を記録しておく。基本的には、2017年のプログラムの変奏曲。

1:概要説明(5分):各机の上や前の机の上に置いてあるホネの紹介と、このプログラムの進め方の説明。ついでに貸し出しキットの宣伝。
2:ホネの基礎知識(15分):哺乳類(ネコと自分の体、その他)を題材に、哺乳類のホネの説明。そして、ヒトとネコの違ってるところ。
 <似てる点>
 ・頭骨から尻尾にかけての脊柱と、四肢からなって構成を確認(似ているところ)。
 ・椎骨が分かれている。その区別の仕方。
 ・四肢のホネは付け根1本、次が2本の構成。
 ・肩関節、肘関節、股関節の構造。
 <違ってる点>
 ・歯や顎関節、鎖骨、爪やつま先立ちなど。
3:哺乳類と、トリ、カエル、トカゲのホネの比較(5分):まずは似ている点。そして、カエルとトカゲのホネの哺乳類との相違点。哺乳類と鳥類のデザインの違い。
4:ホネ並べ(25分):机に分かれて、トラの頭とシマウマの頭、トラの後肢とシマウマの後肢、トラの椎骨とシマウマの椎骨、キリンの首を動かしたり、並べたり。

ちなみに各机に並べたのは、
■四隅の机4つに、ネコの全身骨格
■中央前の机に、トラの頭骨と後肢と椎骨
■中央後ろの机に、シマウマの頭骨と後肢と椎骨
■前の机に、キリンの前肢と頸椎、ニワトリ・ゴライアスガエルの全身骨格。

 結局、念のため持ってきたオオトカゲ骨格は出しもせず、ゴライアスガエルも一度チラッと見せただけ。ニワトリのホネはまあまあ使った。むしろエミューの全身骨格があった方が楽しいかも。
 1回興行なので、かなり楽ちん。だが、足の地面への付き方とか、草食獣の門歯や犬歯の話、第一頸椎の2パターンなど、話し忘れたこと多数。2回目がないので、修正が効かない…。

 参加者は14名と少なかったので、後半は予定通り、パズルタイムにした。なぜか頭骨に集まって話を聴く人達と、椎骨と脚のホネのパズルに走る人に分かれた。前半で話し忘れたことをかなり補うことはできた。もう少しパズルの方の指導をしたかったかも。パズルタイムの最初はみんな動きが悪かったけど、だんだん盛り上がってた様子。当初パズルタイムは、後半の25分のつもりだったが、時間をオーバーして45分もやってた。誰も抜けなかったのは、それなりに意義はあったのか?
 次の機会は、哺乳類と鳥類のホネの比較とかにしたいかも。
●2023年8月3日 おとなりにコロナ禍

思い起こせば先月25日。体調が悪いと言って、午後からの会議を抜けて帰った奴がいた。あれがさきがけだったらしい。ふと気づくと、地学系の学芸員5人が順繰りに斃れていった。例の感染症である。どうも博物館内で感染したらしい。
のほほんとしていて、事態に気付いたのは昨日。おかんが体調不良で休んだ。あれの可能性がある。と教えてもらった直後に、やっぱり陽性だったという情報が入る。一緒に行事をする化石担当は、前日おかんと一緒に車に乗ってたのいう。まあ、ちゃんとマスクしてなさい。ってことで、昨日はクリア。
しかし、今日になって化石担当も陽性が判明。他にも斃れて、1人すでに復活しているものの、地学系が5人とも感染したことになる。
あきらかにクラスター発生。これが半年前なら、発表する必要がある展開。もうインフルエンザ扱いなので、大騒ぎはせずに済んだ。

地学系大変だなぁ。と思う暇もなく、動物研究室でも1人陽性。感染してるほど暇ではないので、いまだに室内ではマスクをしているが、さすがに研究室ではマスクを外している。同じ研究室の2人が感染すると、こちらも感染してる可能性が高い。
ただ、陽性の1人とは、一昨日は会っていない。昨日は昼間は行事で、夕方からツバメの集団ねぐらの調査に出たので、同じ部屋にいた時間は短い。もしかしたら感染していないかも。

ともかく、地学系がほぼ全滅。動物研もあやうい。総務課にも陽性者! 学芸課で動けるスタッフは半減に近い。
ともかく週末にかけての行事担当は、まさかの時の対応の準備に追われる。代役を立てられそうなら代役、中止ならその段取り。なんかバタバタする。
こんなにコロナが身近に広まったのは初めて。なんとか週末を乗り切りたい。ってゆうか、くそ忙しいので、感染してる暇はない。感染していませんように。感染していても症状がでませんように。

【追記】
翌日、行事があったので、動物研のもう1人が出勤。でも、家族が陽性になったとのこと。それは絶対感染してるよね。ってことで、行事には代役を立て、早々に帰ってもらった。案の定、すぐに陽性反応が出て、発症したらしい。
動物研の2人が感染したなら、もう絶対感染してる!とドキドキしたけど、結局、自分は発症せず。無事に週末を乗り切れた。ありがたいけど、ちょっと不満。
●2023年8月2日 アンモナイトのレプリカ作り

レプリカ作り、といってもすでに雌型はできていて、そこに石膏入れて固めるだけだけど。子ども向けワークショップとかで、やってるのは何度も見てたけど、今日初めて自分でも作ってみた。
今日は、中高生向けの室内行事の日。例年だと、室内での班に分かれての標本作りをしてから、午後は植物園に出て、生き物を見てウロウロする。って企画なんだけど、猛暑の昨今。熱中症警戒アラートとかが出るので、おちおち昼間に外出もできない。ってことで、アンモナイトのレプリカ作りを、試しに投入することになった。
午前の続きで昆虫標本作りをしたい人は、そのまま昆虫標本を作ってもらって、残りの20数人は、アンモナイトのレプリカ作り。雌型に石膏入れて取り出すだけでしょ。と甘くみていたけど、やってるのをみると、石膏をどのていどの硬さにするか、どのくらい待ってから取り出すか、どのように取り出すか、バリをどうするか。いろいろと失敗ポイントがある。失敗してもまたやり直せばいいだけ、というのは気軽に失敗できていいなぁ。丁寧に作業するやつも、雑なやつもいて、個性が出るのも面白い。
アンモナイトが大小4種あって、好きなのを選んで、2〜3個ずつ作っていいらしい。雌型が少し取り合いになるなぁ、と遠慮していたけど、割れてる雌型があって、これなら使わせてもらっていいか。ということで、初めて自分でもやってみた。
割と硬めの石膏を入れて、十分待ってから取り出す。他の人には、さっさと取り出せと言うくせに、自分は慎重やんか!と指摘される。でもまあ、慎重にやればまあまあ失敗しない。けっこう可愛くできた。雌型が割れてるので、妙な場所に余計なバリがついたが。

担当のMさんが。乾ききるまで密封しないように。まだまだ水分が出てくるから、密封したらカビが生える。と言ってたのに、密封したら、すぐに袋の内側に水滴がすいていた。なるほどカビが生えそう。
カビが生えたら、自然な模様がついてかっこいいかも。と、人には言ったけど、自分のはちゃんと乾燥させよう。
●2023年8月1日 2023年7月のまとめ 大阪府のイワツバメ・コシアカツバメ・ヒメアマツバメの繁殖分布調査完了

大阪府のイワツバメ・コシアカツバメ・ヒメアマツバメの繁殖分布調査が完了。まあイワツバメの調査は6月に実質終わってたけど、驚いたことに7月にも1ヶ所繁殖地が追加された。コシアカツバメはむしろ7月が繁殖ピークかもって感じだったし、それにともなってかヒメアマツバメの繁殖地が3ヶ所見つかったのも7月になってから。コシアカツバメの繁殖地は8月に入っても探せそうな気もするけど、一通りの調査は終わったし、そろそろフォールドざんまいを続けてる余裕もなくなったので、ここらで完了。
そんな2023年7月を振り返ってみよう。

ルーティンのため池調査、大和川調査は無事終了。奈良県1コースと京都府2コース(1日で調査)のハッカチョウセンサスも実施。
地元公園のカラスの巣チェックと鳥のセンサス調査はぜんぜん出来なかった。カワウの集団塒調査は、月末に実施。某BRへの報告も完了。
上に書いた通り、大阪府のイワツバメの繁殖分布調査は終わってるはずなので、もっぱらコシアカツバメの営巣地探し。巣の情報をもらった場所の営巣を確認に行き、営巣情報のない山際や丘陵地のエリアを歩き回る。驚いたことに山間部、山際、丘陵地を含むほぼすべての市町村でコシアカツバメの営巣地を確認できた。唯一の例外が吹田市。昨年は古江台で営巣していたのに、その団地は取り壊された。万博公園で飛んでいたけど、営巣地を見つけられず。
今年度からはじまった大和川水系の調査は、イワツバメやコシアカツバメの繁殖分布調査のついでに歩き回った南河内だけ少しはできた。ただ暑くなってきて、エビや魚を獲るのは控え気味だし、南河内の大部分は6月に調査が終わっていたので、今月の貢献度は低い。奈良県でのハッカチョウ 調査のついでに、垂仁天皇陵のカワウ・サギ類の繁殖地はチェックした。
頼まれた大阪の鳥のセンサス。繁殖期の5ヶ所の内、1ヶ所は7月頭に実施。

ホネホネ団の活動は、2日実施。どちらの日も小物の皮むきになった。
大阪鳥類研究グループは、茨木市北部を歩いて、コシアカツバメの営巣地探し。何ヶ所も確認できた。ここは健在。ついでに茨木市中部のヒメアマツバメ確認地点にもいった。

普及行事は、鳥類フィールドセミナー、鳥の調査の勉強会。あとナイトミュージアムのお留守番というお仕事。ジュニア自然史クラブは河内長野市へ虫取りへ。

講演は、オープンセミナーでツバメの話を1本。
査読は1つこなした。5月に頼まれたのを2ヶ月放置してしまった。

とまあいろいろあった中、今月読んだ本は、自然史系4冊と、SF1冊。
完全休養日は0日。今年に入って5日のまま。
●2023年7月30日 鳥剥き上達する人、しない人

中型以上の哺乳類の皮むきは、指先や尻尾のように細かい部分はあるけど、あとは耳の穴を広げすぎないようにとか、目の前に穴を開けないように、といった点を見張れば、さほど難しい部分はない。皮は破れないし、皮を汚しても構わない。皮と中身が分離したら、ちゃんとできたような気分にもなれる。
でも、鳥の皮むきは、そもそも細かい作業が多いし、皮は薄くて破れやすいし、羽根を汚したら怒られる。最後までやりとげても、羽根が抜けまくったらダメージは大きいし、羽根を汚したら評価は低い。羽根を汚さないようにガードしたり、指先を配慮するのは、細かい作業でいっぱいいっぱいの初心者には、かなり難しい。
ってことで、哺乳類の皮むきよりも、鳥の皮むきの方がはるかに難易度が高い。で、とりあえず最初に一通り皮むきを見てもらって、比較的簡単な座量で自分でやってみてもらう。できれば、その記憶があるうちに、もう一度、皮むきを一通りみてもらう。ってプランを考えてる。
が、しかし、なかなか上手く教えられない。なんど見せて試しても、できない奴はできない。それでも挑戦し続けると、やがてある程度上達するようではあるけど、そこまで根気が続かないことが多い。本人もだし、こっちもドンドン不機嫌になる。それが態度に出てしまう。

そもそも、できるようにならない人は、模範演技をちゃんと見ていない。要所が判ってない。なので、驚くほど確実に要所を見逃したり、聞き流したりしてる。それでいてどうでもいいところだけ覚えてたりするが…。
と言うわけで、上達しない人は、最初に一通りの剥き方を見てもらってる時点で、なんとなくわかる。と思う。例外は小学生。子どもは、1羽剥く間の根気が続かないらしい。小学生の間は苦戦していたので、中高生になって安定して上手に剥けるようになることがある。
一方、すぐにできる人は、一を聞いて十を知る的に、要所を押さえるのが上手。すでに素養がある場合も多いのだろうが。

今日はなにわホネホネ団鳥の日。初めて剥く人が2人。中学生と高校生。なぜか2人ともけっこう上手かった。ちゃんと最初の説明を聞いてた様子。聞き逃してる部分は失敗してるし、ガードなども甘いとは思うけど、要所はできてる。
ガードなどは重要と思うけど、初めての人には、別の部分を強調して、細かいノウハウは抜きにした方が、うまく剥けるようになりやすいのかもしれない。だとしたら、どこを強調すればいいのかな?
●2023年7月29日 この夏一番暑い日

今日は、夕方からツバメのねぐらの観察会。猛暑日が続くこんな頃は、夕涼みを兼ねて(それでも暑いけど)、日暮れ時に動いて、真っ昼間は室内にいるのが良さそう。が、昨日は毎月のルーティンのため池調査の日だった。毎月後半に自転車でため池60数ヶ所を巡る。8月終わりよりも、いま7月終わりの方が一番暑い。なので、毎年7月の調査は暑さを心配しつつ。この調査を始めた頃は、夏の暑さよりも冬の寒さがイヤだったけどなぁ。
家を自転車で出発して、最初の池から最後の池までの調査がおおよそ6時間。この季節は鳥が少なく、繁殖期のメインも過ぎているので、調査時間自体は短め(せめてもの救い)。でも、前後のトラベリングタイムを含めると、およそ6時間のサイクリング。
思い起こせば昨年は、そもそも自転車で大阪市内を走り回って、ツバメの巣を探していた。その調査では、この季節でも1日10時間も走ってる日があったので、昨年よりはまし。そして昨年は生き延びたので、今年も生き延びられるはず。というのを心の支えに、家を出発。といいつつ、少しでも暑い時間帯を減らそうと、いつもより1時間早くスタート。
結局、お茶などを約2.5L飲んだ。内、ペットボトル2本は凍ったムギ茶。やはり凍ったムギ茶は神。これがなかったら死んでいたかもしれない。とくにこれさえあれば熱中症にならない、という心の支え効果が大きい。途中、公園のトイレで頭から水をかぶるという奥の手も投入して、調査は無事終了。
ダメージは、うっすら頭が痛い程度。帰ってきたら、すぐにシャワー浴びて、そのまま寝転んだら、もう起き上がる気力が失せた…。朝早かったので、けっこう早く帰ってきたのに、もう一仕事ができなかった。
●2023年7月27日 長居公園の大池のカワウの集団ねぐら

昨年8月に某バードを調べる団体から、地元公園のカワウの集団ねぐらのカウントを依頼された。依頼は、年3回のカウントなのだけど、せっかくなので毎月月末頃に実施することにした。それから1年、4月だけ次の月に食い込んだけど、なんとか12回分の調査結果がそろったので、カワウの集団ねぐらに集まる個体数の季節変化を見てみた。ついでにサギ類も数えたからサギ類付きで。
ちなみに調査は、日没時刻1時間以上前から、日没時刻10分後まで。

2022年8月29日 カワウ60羽、アオサギ2羽、ダイサギ1羽、コサギ5羽
2022年9月30日 カワウ56羽、アオサギ1羽、ダイサギ1羽、コサギ0羽
2022年10月28日 カワウ90羽、アオサギ0羽、ダイサギ1羽、コサギ0羽
2022年11月28日 カワウ105羽、アオサギ1羽、ダイサギ1羽、コサギ1羽
2022年12月26日 カワウ57羽、アオサギ1羽、ダイサギ1羽、コサギ1羽
2023年1月26日 カワウ40羽、アオサギ1羽、ダイサギ0羽、コサギ0羽
2023年2月22日 カワウ50羽、アオサギ1羽、ダイサギ0羽、コサギ0羽
2023年3月29日 カワウ93羽、アオサギ1羽、ダイサギ0羽、コサギ0羽
2023年5月3日 カワウ71羽、アオサギ2羽、ダイサギ0羽、コサギ0羽
2023年5月26日 カワウ48羽、アオサギ1羽、ダイサギ0羽、コサギ1羽
2023年6月26日 カワウ55羽、アオサギ2羽、ダイサギ1羽、コサギ1羽
2023年7月27日 カワウ56羽、アオサギ1羽、ダイサギ0羽、コサギ2羽

12月から6月は営巣してる個体がいた。だとすると、個体数のベースは50-60羽で、繁殖期直前と、繁殖期半ばに個体数が多くなってる。まあ、このパターンに何か意味があるのかは、あと数年続けないと何とも言えないけど。
●2023年7月25日 炎天下のニュータウンめぐり

昨日は、炎天下に富田林市西部、大阪狭山市南部、堺市の泉北ニュータウン南東部の丘の上の新興住宅地を巡った。目的はもちろんコシアカツバメの営巣地さがし。
大阪府のコシアカツバメの平地から丘陵地へ。丘陵地から山際へ。そして、山間部へ? とこの数十年の間に分布の前線がどんどん後退しているイメージ。かつては平地の大阪市内でも営巣していたのが、1990年代にはもう見つからず。丘陵地には、ふつうにあちこちにいたのが、どんどん減って。2006年には千里丘陵からいなくなり、泉北丘陵でも激減した。と思っていた。
が、今年2023年、久しぶりにコシアカツバメの大阪府での繁殖分布を調べていると、千里丘陵で繁殖しているのが確認された。今年は確認できなかったが、昨年は吹田市でも営巣していた。そして、泉北丘陵では驚くほどあちこちで営巣が見つかってる。
2006年の調査が甘かっただけかもしれない。あるいはやや復活の兆しがあるのかもしれない。いずれにせよ、今年時点のできるだけ、正確な分布をおさえておき、今後の変化の評価につなげたい。

大阪府の丘陵地は軒並みニュータウンになっている。千里ニュータウンにはじまり、泉北ニュータウン、富田林や大阪狭山市の新興住宅地。山からある程度離れた丘陵地で、気になるのはこの辺り。その地名は、たいてい「※※台」という名前。いろんな「※※台」がある。
という訳で、昨日は南海金剛駅をスタートして、富田林西部の「※※台」をめぐり、大阪狭山市南部の「※※台」をチェックして、泉北ニュータウンのあまりチェックされていない南東部の「※※台」を歩いてみた。

富田林市:久野喜台→高辺台→寺池台
大阪狭山市:西山台→大野台
泉北ニュータウン:槇塚台→晴美台→高倉台→茶山台

コシアカツバメは、5階建くらいの団地で営巣していることが多い。高い高層マンションや2階建ての戸建て住宅でも営巣することはあるけど、人気は団地。それも塗り替えられていない古めの団地がお好み。というわけで、もっぱら高台にある団地を狙って歩く。あとスーパーもチェックする。涼むためでもあるが、ニュータウンでは団地とならんで、中心部のスーパーでも営巣が確認されているので。

歩き回ってみると、高辺台、大野台、高倉台には、団地があまりない。で、ぜんぜん期待していなかったのに、大野台でコシアカツバメの営巣を確認。周辺でも高台になっている場所、目の前が公園、というコシアカツバメが好みそうな立地だった。戸建ての2階の軒下にツバメっぽい鳥が飛び込んだ。これは!と思って見に行ったら、案の定コシアカツバメの巣があって、しばらくしたら飛び出してきた。今回の繁殖分布調査で、大阪狭山市での営巣確認ははじめて。
富田林には団地がいっぱいあったけど、コシアカツバメは確認できず。もう大野台で確認したから満足。と思ってたら、晴美台でコシアカツバメの営巣地を複数発見。こちらは予定通りの団地の5階。晴美台団地は、5階天井のコシアカツバメの巣が下から見える構造になっていて、とても調査がしやすい。見上げながら歩くだけで巣が見つかり、きれいな巣の前で待ってるとコシアカツバメが出入りする。すべてをチェックしたら、もっと営巣地が見つかったと思う。

というわけで、暑かったけど、とても成果が得られた。同時に見逃しもあって。今日、槇塚台と茶山台で営巣地が見つかったと教えてもらった。見に行こうかと考えつつ、サボったエリアだった。やっぱりそういうもんなんだねぇ。
●2023年7月22日 ナイトミュージアムでお留守番

そもそものナイトミュージアムの企画は、博物館の展示室で一晩お泊まりするって内容だった。でも、テンションの高い子どもたちはなかなか寝てくれない。で、子ども達を寝かすには疲れさせないとダメだろう。ってことで、まず懐中電灯を持って、展示室を探検する。それから、懐中電灯をもって周囲の植物園を探検する。子どもを寝かしつけて、朝、植物園をお散歩してから、ポーチで朝食のサンドイッチを食べて解散。ってスケジュール。深夜に再度、外に出かける企画があった時もあった。
担当者は、けっこうプレッシャー。時間が長い分、いろんなことが起きるし(ほこりっぽい展示室でせきが鳴り止まなかったり、暑くて寝られなかったり、そもそも寝ない奴がいたり)。朝食の手配とかが地味に面倒だし、寝不足で翌日はフラフラ。

お泊まりせずに、日帰り設定で、夜の展示室と植物園探検にしたらどうだろう? 試してみると、これはかなり楽ちん。ということで、数年はお泊まりなしだった。でも、やっぱりお泊まりもしたいよね。ってなってたところにコロナ禍。そもそも行事ができなくなり、ましてやお泊まりや一緒に食事はもってのほか。室内に大勢が集まるのもちょっとなぁ(かつては100人規模の行事だった)。
ようやくコロナ禍が明けたので、ナイトミュージアム再開だ。となったのが昨年。しかし、植物園では、毎日電飾がピカピカするようになってしまった。夜中にうろうろ探検できない。仕方がないから、懐中電灯を持って夜の展示室を探検した後は、博物館の裏のビオトープで、セミの抜け殻観察。
今年のナイトミュージアムのプログラムも、昨年と同じ。

同じナイトミュージアムだけど、紆余曲折を経て、ずいぶん違う行事になったもんだ。いつかまた、お泊まり行事をする日は来るんだろうか? その時は、寝ない奴らは、ずっとセミの羽化でも見ててもらおうかなぁ。
●2023年7月21日 吹田市営巣地探しの旅

20世紀までは、以前より減ったとはいえ、千里丘陵でそれなりにコシアカツバメが繁殖してた。つまり吹田市北部にコシアカツバメの営巣地があった。しかし、20世紀に入って、吹田市でのコシアカツバメの繁殖記録はほとんどなくなっていた。
が、昨年、北千里に近い場所で、コシアカツバメの繁殖が確認された。今年の大阪府のコシアカツバメ繁殖分布調査でも、そこをチェックすれば吹田市の繁殖地が記録できる。と思っていたら、その団地は建て替えのため取り壊されてしまっていた。現在は更地のみ。でも、周辺のどこかで繁殖しているかも。
もう1ヶ所、吹田市でコシアカツバメが営巣しているかもしれないとしたら、万博記念公園の周辺。6月17日、万博記念公園で繁殖する鳥の調査に行ったときのこと。日本庭園のどっちかと言えば東よりをコシアカツバメが2羽飛んでいた。どこかに行ったと思ったら、またやってくる。近所で営巣している、あるいは営巣しようとしている可能性大。
と言うわけで、長く苦しい吹田市でのコシアカツバメの営巣地探しの旅が始まった。

6月21日 日本庭園のコシアカツバメの営巣地狙いで、大阪モノレールの阪大病院前駅から万博記念公園の北側に行ってみた。南春日丘の住宅地を歩き、万博の周回道路へ。日本庭園のすぐ北側に特養老人ホームを見つけた時には、これで決まった。と思ったが、コシアカツバメの巣が見当たらない。しばらく待ってもコシアカツバメは飛んでこない。
7月2日 今度は阪大病院前駅から大阪大学吹田キャンパスを歩いてみた。そのまま北千里駅まで行くも、コシアカツバメに出会えず。巣も見つからず。
7月12日 もう一度日本庭園側から確認しようと思ったら休園日。やむなく公園東口駅から、万博記念公園の北側を西へ歩く。南春日丘の住宅地で探し、再び老人ホームをチェックし、大阪大学を見て、万博記念公園の西側を経由して、今度は北千里周辺狙いで、北千里駅方面へ北上。勢いで千里中央まで歩いたが、営巣地どころか、巣もコシアカツバメも見当たらない。
7月20日 北千里周辺狙いで、北千里駅周辺の公園や住宅地をウロウロ。いい感じの昔ながらの団地もチェックしたが、コシアカツバメの気配なし。
7月21日 コシアカツバメの巣が見つかったと聞いて見に行ったら、人工物の誤認。大阪大学吹田キャンパスをもう一度ウロウロして、阪大病院前駅へ。万博公園に入って、公園内の建物をチェックする。迎賓館もみんぱくもコシアカツバメの巣は見当たらない。というか営巣しそうにない。巣をかけやすそうな建物もあったけど、見つからず。またもや南春日丘の住宅地をチェックし、小学校を一周し、老人ホームも見たけど、やっぱりコシアカツバメの巣は見つからない。もちろんコシアカツバメも飛んでいない。

結局、今年このエリアで確実にコシアカツバメが観察されたのは、日本庭園だけ。ほかのバードウォッチャーもけっこう見てるらしい。が、いずれも営巣地は見つからず。
北千里周辺のコシアカツバメは、今年はいないのかもしれない。日本庭園の方は、絶対に近くで営巣していたんだと思う。今までのコシアカツバメの営巣地探しの経験からすると、日本庭園を飛んでたコシアカツバメの営巣地の候補地は、
1:万博記念公園内
2:南春日丘の住宅地
3:大阪大学吹田キャンパス
くらいだと思う。営巣地から1km以上も行き来するなんてちょっと考えにくいし。このエリアは緑も池も多いので、ちょっと離れれば、わざわざ日本庭園まで飛んでこなくても採食地も巣材の採取地も見つかるはず。絶対近所に巣があるはずなんだけどなぁ。万博記念公園内では、弓道場と少年野球場の建物が気になる。

残念だけど、吹田市の営巣地さがしは時間切れで断念。もう少し早くから動けばよかった。
千里丘陵は、豊中市に複数の営巣地が見つかったから、良いことにしよう。
●2023年7月20日 和泉市南部と堺市南部の違い

今日は、和泉市南部にコシアカツバメの営巣地探しにでかけた。堺市南部では割と簡単に見つかるのに、和泉市南部では探してもほとんど見つからず。今のところ1ヶ所しか営巣地が確認されていない。おう1ヶ所、きれいな巣があって、近くにコシアカツバメもいた、という情報をいただいたので、確認に。
なんと驚いたことに、教えてもらった場所にたどりつけなかった。元幼稚園だというから、簡単に見つかるだろうと、地図を軽く確認しただけで行ったのがまずかった。ここらは住所の番地では場所がわからず、だいたいこの辺なのにおかしいなぁ。と思いながら、実は問題の場所の前を繰り返し通り過ぎていた。帰ってから確認したら、問題の建物はコシアカツバメの巣がありそうな建物なんだけど、巣がないなぁ。と思った建物だった。いただいた情報によると、中に入った入口辺りに巣があったとのこと。そこまではのぞかなかった〜。ただ、周辺にコシアカツバメの気配はなかったので、入って確認してもダメだったかも。
探すのを諦めて、でも諦め切れず、歩いて帰る途中。運良く別の場所にコシアカツバメの巣を見つけた。なんと目の前の電線にコシアカツバメがとまってる。これは楽勝。と思ったら、案の定、すぐに巣に入ってくれた。というわけで、お目当ての場所ではなかったけど、コシアカツバメの営巣を確認できて、行った甲斐はあった。
それにしても、やはり和泉市南部にコシアカツバメの巣も姿も気配が薄い。堺市南部なら、もう少し簡単に営巣地が見つかった。

河内長野市にはコシアカツバメが多い。河南町や太子町などを含めて、南河内には多い。そのソースに近い堺市南部では比較的コシアカツバメが多い。というか、少し復活のきざしがあるような気がする。ソースからの供給があるんじゃなかろうか?
一方、貝塚市や岸和田市はかつては多かったが、大幅に減少したイメージ。そっちに近い和泉市は、ソースが近くにない。というか、岸和田市とかと同じように減少したまんま。供給されていないのかもしれない。

ということで、堺市と和泉市の違いはソースからの距離で説明できるのかもしれない。
ただ、だとしたら、堺市の泉北ニュータウンにはけっこうコシアカツバメがいるのに、その東の富田林市西部の丘陵地にコシアカツバメがいない理由がうまく説明できないけど。
●2023年7月19日 自然史博物館が企業と連携する理由

自然史博物館は、どういうターゲットへのアプローチを強化すべきか?というワークショップに参加。来館者、友の会会員、関連サークルのメンバー、研究者。学会、公園利用者などなどに混じって、企業というターゲットがけっこう議論された。どのようにアプローチするか?誰がアプローチするか?という点と同時に、意外となぜアプローチするか?という点が重要な気がした。

自然史科学の普及発展に寄与する。という自然史博物館の本来ミッションから考えると、
企業の研修などに関わることで、
・普段博物館に縁の無い社員に自然史博物館の存在を知ってもらえる。
・研修の内容を科学的に正確にすることができる。
という普及教育的側面が大きいのは間違いない。ひいては
・企業の活動において、科学的に正確な形で自然に関わってもらえる。
生物多様性を考える上で、ステークホルダーとしての企業は無視できない。そこにアプローチするのは、生物多様性の保全を考える上で、とても真っ当な方向性。
また、
・自然史的興味を持ってる社員のQOLを高められるかもしれない。

一方、もっと邪念に満ちた理由もありうる。すなわち、
・自然史博物館の存在をアピールすることで、企業メセナやCSRの対象に自然史博物館を含めてもらえるかもしれない。
さらに、下世話な話にすれば、
・(役所向けに、政治家向けに)博物館が、企業に貢献しているアピールをすれば、好都合なケースがあり得る。

まあ、単に目立つターゲット層なのに、今までそのアプローチに失敗し続けてるので、試してみたい。というのが本音かもしれないけど。
●2023年7月17日 奈良市のハッカチョウ

今年、奈良市でハッカチョウが繁殖したという情報をいただいた。今まで大和郡山市一強だったのに、いよいよ奈良市が参入!
●2023年7月15日 ツバメ類についての話

今まで、多少なりと関わってきたツバメ類関連の話題を、大部分紹介した。自分がツバメ好きと再認識した。
●2023年7月14日 大阪府におけるコシアカツバメの繁殖分布

今年は、大阪府のイワツバメとコシアカツバメの繁殖分布を調べている。調査は7月末までだけど、とある事情で、今日までに集まったコシアカツバメの営巣地情報115件で繁殖分布図を作成してみた。
●2023年7月13日 中河内の山際は迷路

コシアカツバメの営巣地を探して、東大阪市から大東市の山際を歩いた。平地からなんとなく高くなってくる辺りまでは、車がガンガン走る道路があるわけ。そのさらに上、まあまあ山な辺りまで住宅地は広がっていて、そこには迷路が広がっている。
ちなみに山にまで住宅地がないのは、枚岡駅辺りと野崎観音辺り。そして、東大阪市と大東市の境目は、山際では渡れない。といろいろと経験知はあるのだけど、それでも毎回迷う。
●2023年7月12日 小中学生時代の異世界にタイムスリップ

小学校〜高校時代に住んでいたのは、千里ニュータウンの団地で、その頃は、コシアカツバメが普通に営巣していた。高校時代には、コシアカツバメはほとんどいなくなったと記憶している。たぶん千里ニュータウン全体でもコシアカツバメが減った頃なんだろう。で、時は流れて、1990年代に調べた時は、千里ニュータウンでのコシアカツバメの営巣はわずかに確認されただけ。2006年に調べた時には確認できなかった。できなかっただけで、少しは営巣していたらしいけど。
で、今年2023年は、久しぶりに大阪府のコシアカツバメの繁殖分布を調べている。泉北ニュータウンなどでの感触からすると、2006年と比べると、丘陵地のコシアカツバメが少し復活傾向にある気がする。だとしたら、かつて住んでいた団地でもコシアカツバメが復活しているのかもしれない。ってことで、念のため見に行ってみた。

住んでいたのは、豊中市北東部の新千里東町。千里中央には新しい高い建物が乱立するようになる一方、セルシーは廃墟になっている。古い団地も立て替えられてるのがある。ってことは知っていた。が、行ってみると想像以上に変わっていた。A棟はすべて建て替えが終わっていて、いずれも高層マンションに生まれ変わっていた。のみならず、B棟の建て替えも進んでいて、まだ高層マンションにかわっていない古い団地は、取り壊しを待つばかりで、階段下は塞がれていて、だれも住んでいない。C棟は、集会所がなくなって、もともと高かった棟が建て替わってるけど、5階建の団地はそのままの見た目を保ってる。塗り直されてるけど。と思ったら、空き家が目立つ。かつての我が家も空き家になっていた。どうやら建て替えの予定があるらしい。いまだに夢に出てくるこの風景ももうすぐなくなるらしい。
近隣センターはなくなっていて、学校の周りも高層住宅に変わったけど、小学校と中学校の建物は昔のまま。この光景も夢に出てくる。記憶通りの風景があるのが、不思議な気がする。と、校門から中をあまりのぞいてると怪しいので、早々に退散した。

コシアカツバメは巣も姿もなかった。建て替えられた高層マンションで営巣する見込みはあまりなさそう。
●2023年7月11日 阪和道はスゴイ

第2阪和道路も含めて、泉南の山際の高架はスゴイというべきか?
●2023年7月10日 17年ぶりのコシアカツバメ営巣地の再訪チェック

2006年にコシアカツバメの営巣を確認した(あるいは可能性が高いと判断された)場所を、17年ぶりにチェック。それがようやく終わった。今日最後に行った場所は、今や廃墟になっていた。
●2023年7月9日 大阪府のイワツバメの繁殖分布の変遷

今年のイワツバメの繁殖期もおおむね終わり。過去に記録のある場所をチェックし、山手を中心に河川沿いを歩きまくり、だいたい今年時点の繁殖分布は把握できたんじゃないかと思う。見つけた営巣地は75ヶ所。
ってことまでは、6月末時点でハッキリしてたのだけど、今日ようやく分布図にしてみた。
●2023年7月7日 泉北ニュータウンのコシアカツバメの再興?

1990年代にはいっぱいいた。が、2006年に調べた時は、なかなか営巣場所を見つけられなかった。が、それから17年。今年は、泉北ニュータウンのあちこちから営巣情報を頂くし、自分で歩いても割と簡単に営巣場所を見つけられる。コシアカツバメがウロウロしてるの自体が簡単に目に入る。再び増えてきたんじゃないかな?
●2023年7月6日 交野市のコシアカツバメ今昔

星田駅で繁殖してたよね。
●2023年7月5日 イワツバメとコシアカツバメ共存の道

4月にイワツバメの巣だらけだった橋の下を今日のぞいたら、きれいなコシアカツバメの巣が2つできていた。イワツバメの営巣はすっかりピークを終わっていた。周辺を飛んでるのは、イワツバメが4羽、コシアカツバメが7羽。
繁殖シーズンがずれる両種は、同じ営巣地で共存出来る気がする。実際してるんじゃないか?
●2023年7月4日 空港でのバードストライクの傾向と対策

とある空港のバードストライクの話をうかがった。てっきり空港の滑走路周辺に鳥がいると、当たるリスクが高いのかと思ってたけど、空港の滑走路周辺と、当たってる鳥はかなりずれてる。曰く、いっぱいいても地面にいるだけのハトはさほど当たらない。言われてみれば、それはそうか。って話。そして、飛んでいて当たる場所と、そうでもない場所もある。もちろん、そりゃそうだ。
だとしたら、飛行機に当たるリスクの高い場所を、長時間飛ばないようにすれば、バードストライクは大幅に減少させられる。飛んでも問題ない場所に誘導するとかは、割と可能な気がする。そのためには、鳥がなんのためにやってきてるのか、季節、時間帯、行動の把握が不可欠。
●2023年7月3日 校長先生は魚屋さん

昨年のツバメの巣調査は、他人の家の玄関口をのぞき込むような感じで気を遣った。今年のイワツバメの繁殖分布調査は、橋の下や高架下をのぞくだけで問題がないけど、コシアカツバメの繁殖分布調査になったとたん、マンションや老人ホーム、そして学校をのぞく感じになってしまい、これまた気を遣う。
●2023年7月2日 茨木市北部のコシアカツバメは健在

そしてイワツバメが入っていない。
一方、能勢町東部のコシアカツバメは、ほとんど壊滅。
能勢町西部は、橋の下はイワツバメの繁殖地に替わったが、建物のコシアカツバメは割と残ってる。
豊能町は、建物はコシアカツバメが健在で、橋の下にイワツバメが入ってる。
高槻市北部は、どちらもあまり多く無い気がする。
●2023年7月1日 鳥の調査の実習2023年度2回目

午前は、小雨が降りそうな中、公園をウロウロ。巣立ちビナを探す予定が、スズメもシジュウカラも、すでに自分で採食する幼鳥になってしまっていた。大池の周りでやたらと、スズメやコイが寄ってくる。エサをもらまくってる様子。
午後は、論文紹介を軽くしてから、研究計画発表or整理したデータの発表。今回の参加者は、4組7題。いずれもデータに基づいた話で、面白かったし、勉強になった。
トップバッターの私は、神奈川県のイワツバメの繁殖分布調査の報告を紹介した上で、大阪府のイワツバメの繁殖分布の変遷の話。時代が違うけど、神奈川県と大阪府を比べると、いろいろ楽しい。どうして大阪府のイワツバメの繁殖地が橋か高架下ばかりなのかが、不思議。 具体的なデータやアイデアの内容を書く訳にはいかないが、今日気になったのことは、

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