1 貝とわたしたち

貝と私たちのつながりは、石器時代からはじまります。旧石器時代の人は貝の化石を装飾品として身につけ、新石器時代になると世界各地で大量の貝塚を残すほど、人々は貝を生きる糧としてきました。わが縄文時代人・弥生時代人もその例にもれません。「貝」という漢字がお金として使われたタカラガイの形に由来することは、よく知られています。貝殻は薄くてじょうぶな生活道具の材料に、きれいな貝殻は工芸品にも使われ、今以上に日常的なものでした。縄文時代から現在の生活の中に残されているものまで、貝の利用について見てみましょう。
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